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22. ページ23

「おかえり」

「ただいま」

19時過ぎに帰ってきた貴くんは、

バッグを置いてシャワーに行った。

お鍋の肉じゃがを温め直して、

白い器によそう。

それからほうれん草のおひたしと、蓮根のきんぴら、

お揚げと大根のお味噌汁、白いご飯。


ふたり分を並べ終えると、ちょうど貴くんがシャワーから出てきた。

わしわしとネイビーのタオルで頭を乾かす。

ふわっと甘いシャンプーのかおり。

冷たい麦茶を一杯のんで、そのまんまドライヤーをあてにまたバスルームに戻る。

空になったコップに、新しい麦茶をそそぐ。

「おまたせ」

ちょっぴりとろんとした目で、椅子に座った。

「おつかれさま」

「ん、うまそー。いただきます」

「召し上がれ」

「ん〜、うま!」

「よかった」

あの時とおんなじ顔をして、貴くんは肉じゃがをぱくぱく食べた。

「……あん時より、もっとうまいわ」

スっとお箸を止めた貴くんが、ぽつりとつぶやく。

「あの時は、時間がなかったから……」

「ん、そか」

それ以上、なんにも言わず、残りのおかずも綺麗に平らげる。

23.→←21.やさしく抱いて



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凪紗。 - さなさん» 身に余る言葉をありがとうございます。励みになります。これからもどうぞご覧頂けると嬉しいです。 (2019年6月17日 0時) (レス) id: ce83842b8b (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - 最高な作品です!この作品は、もっと評価されるべきだと思うくらい、最高です!!!これからの更新、楽しみにしてます。頑張ってください。 (2019年6月16日 21時) (レス) id: d6e98db13a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:凪紗。 | 作成日時:2019年6月13日 12時

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