俺、面倒くさいから恋愛はしません 2

○事件発生 ページ23

・







「ヒョン、本当にいい加減にして下さいよ」




「いや、俺だって失くしたくて失くしてる訳じゃ」







「私探してきますよ」






「いや、申し訳ないです。大丈夫ですよ僕が」

『ナムジュンさん、セットした髪は触らないで下さいね。一回あっちで座ってもらっていいですか？ヘアセットし直します』









ヘアメイクさんに説教されたナムジュンさんが苦笑いでこちらを見る。





「ごめんなさい、お願いしていいですか？」




「もちろんです、何番目の撮影ですか？」






「最後だからあと………4人かな？」




「なるべく急いで探してきます！」








申し訳なさそうにお願いします、と返すナムジュンさんにお辞儀してその場を離れる。





あるとしたら控え室…かな？


そう思ってノックをして部屋を覗くと中でジョングクさんとジミンさんとジンさんが待機していた。







「あの………」



「あ、この間の、」





わざわざ立ち上がろうとするジョングクさんを慌てて止める。







「あ、すぐ済むので大丈夫です！………ストールを見かけませんでしたか？ナムジュンさんの衣装なんですけど」




「ハァ、ナムジュナがまた無くしたんですか？」

「ヒョンも懲りないですね」





こちらも呆れているらしい。





手伝いますよ、と腰を上げてくれようとしたけど個人撮影を控えた皆さんを道連れにする訳には行かない。








結局ストールの行方は分からず、一人スタジオを右往左往する。






もうすぐナムジュンさんの番が来てしまう、と思うと自然と足早になった。








「ここにはないと思うんだけど……」









スタッフしか入らないような倉庫のドアの前に立つ。






ｷﾞｨｨ…









「嘘でしょ………」








倉庫の中のパイプ椅子に掛けられていたのは、確かにメイク後見た時にナムジュンさんが身につけていたグレーのストールだった。




でもなんでこんなところに…








すぐに手に取ってスタジオに戻った。







・

バレた→←○トラブルメーカー

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す