BAR Masquerade

Masquerade43 ページ45

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下を見下ろせば、浮世離れの別世界が今も尚行われていると思っていたが、


人は愚かミラーボールや一定時間で色が変わる照明なども動かず変わらず


___まるで時が止まったようだ


ｸｽﾞﾊに説明を求むように見つめると


ｸｽﾞﾊ「...時も止められﾏｽ」


『...わざわざこの為に？』


ｸｽﾞﾊ「ｯｽーー、そ、っすねぇ〜」


『下で話しかけてくれればいいのに』


ｸｽﾞﾊ「お前分かんないの？」


『え？なにが？』


ｸｽﾞﾊ「俺モテる方だと思うんだけど...」


『知ってますが？』


ｸｽﾞﾊ「なら俺が下でお前と話してるのを見た女人はどう思う？」


『あーー、なるほど。...優しいね 笑』


ｸｽﾞﾊ「は？別に優しくねぇし！」


『別にいいよ？下で話しかけてくれても』


ｸｽﾞﾊ「はっ？おま、さっき俺の言った意味分かったんじゃねぇのか？」


『分かってるよ？』


『でも...ｸｽﾞﾊはきっと守ってくれるんでしょ？』ﾆｺ


ｸｽﾞﾊ「は？何言ってんの？意味わかんねぇし！は？は？」


(とかなんとか言っちゃってちゃんと守ってくれるんだろうなぁ 笑)


『だからｸｽﾞﾊ...下に行こ？』


ｸｽﾞﾊ「ほんとに良いんだな？」


『そんなに嫌なら私に話しかけに来なくていいよ？』


ｸｽﾞﾊ「...それはやだ」


___パチンっ


『ふふっ、待ってるね』ﾆｺ


ｸｽﾞﾊ「え、ちょっ...」


___パチンっ




. ｸｽﾞﾊ side .



2発目の指パッチンをする前に爆弾を落として下に戻って行った
上から見下ろすと愛華と楽しげに会話しているアイツが見えた

その様子を糧に呑んでる奴らもいる

毎日のように来る客もいるから、アイツが初めて来た日の騒動を知っていて興味本位に近付いている輩も少なくはない


...それはそうと、今日のアイツのカラードレス

前回出勤したときはｶﾅｴにごねられて水色のドレスを着ていたが

今日のアイツは紫色のドレスを着ていた

何色でも着てくれると思いますよ。頼めば...

ふと昨日のﾓﾁさんの言葉が浮かんだ

ﾓﾁさんは頼んだのだろうか


肌が白玉のように白く艶やかでそれなのに不健康そうには見えないアイツの肌色には何色が1番似合うだろうか

水色、紫色と自分に合っていない色ならどんなに元が良くても若干のズレが出てどちらかが浮いてしまう

アイツなら血のように濃ゆい赤も着こなせるんじゃないか？

アイツに...Aに頼んでみようか

きっと俺はアイツの前だと言えないんだろうけど...



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