BAR Masquerade

Masquerade41 ページ43

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上の階は誰でも入れるけど、このVIPフロアは専用パスが無いと入れない



だけど中にはやっぱりパスがないのに紛れ込んでる人も居るそうで___



氷とかを準備しながら、愛華ちゃんから
何があってもカウンターから出ないこと！と言われ、徐々に人が増えてくるフロアをボーッと見てる



___ﾓﾁさんにMasqueradeのメンバーの性格とか聞いておけば良かったな...



今日のVIPフロアのメンバーは
ﾓﾁさん、ﾐﾅﾄ、ｸｽﾞﾊさん、ｶｲﾀﾞさん＋愛華ちゃん



ﾓﾁさん、ﾐﾅﾄとはある程度会話をしているからそれなりに分かっているつもりではあるが...



ｶｲﾀﾞさんは今日が初めましてだし自分から話しかけに行くようなタイプでは無いらしく、



それでもたまにチラチラとこちらを伺うように見てくるのが視界に映る


___こういうのって女性は気付きやすいと思うのだが、一括りに“女性は”と言っていいものなのか



単に私がこういうのに敏感なだけなのか___



ｸｽﾞﾊさんは___感情が顔に出やすいタイプなのかも、、これは仲のいい人に対してのみなのかもしれないけど。



驚いたことがあれば誰よりも分かりやすく目を見開いている



ｸｽﾞﾊさんもｶｲﾀﾞさんと同じく自分から話しかけはしないタイプ...だけど、ｶｲﾀﾞさんとは似て異なる点___



それは、心底女性に興味が無い。と言うところ。



ｸｽﾞﾊさんの近くにわらわらと寄っている女性たちに対してさも興味が無いように冷たい目線を送っている



それでもキャーキャー言われてるんだから...イケメンて罪だねぇ...なんてｸｽﾞﾊさんを見ていたら



パチッとｸｽﾞﾊさんと目が合った



さっき一瞬目が合ったらすぐに目を逸らされたから今回もすぐに逸らされるだろうなあと興味本位で視線を外されるまで宝玉のような赤色を見つめる



ここで瞬き一つ


次に目を開ければ、先程までカウンターから数メートル先に居たはずのｸｽﾞﾊさんが目の前にいた



『えっ？』



ｸｽﾞﾊ「...なに？」



『えっ、え...え？』



ｸｽﾞﾊ「『え』しか言えないんすか...」



『だって......え？』



困惑しているとｸｽﾞﾊさんが今の反応がお気に召したのかクスクスと笑ってる



『なんでここに？』



ｸｽﾞﾊ「いやっ...ｯｽーー、なんかはな..して、みたい...って言うか...」



ボソボソと呟いているが、ここはVIPフロアであって、全然聞き取れない




『ごめんなさい...なんて言いました？』





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