BAR Masquerade

Masquerade20 ページ22

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ｶﾞﾁｬ


『お風呂頂きました』


ソファに身体を預け、脱力しきっていたｶﾅｴが振り返る


ｶﾅｴ「おかえりー！やっぱそれ似合ってるね」ﾆｺﾆｺ


ｶﾅｴに渡された服はだぼだぼっとしているが私の好みのサイズでしかも私の好きなブランドのものだった


『ほんと？でもこれ私が着ちゃっていいの？』


ｶﾅｴ「全然いいよー」ﾆｺ


『え、でも彼女さんのじゃ...』


そう。多分ｶﾅｴには彼女がいる。

玄関にはピンクの傘。浴室の洗面台のところに水色とピンクの歯ブラシ。色違いのお揃いのコップ。。。


ｶﾅｴ「あーーそっか。でもAちゃんは気にしなくて大丈夫だよ」ﾆｺ


『そんなこと言って彼女さん来ちゃったらどうするの？』


ｶﾅｴ「それは100%有り得ないから...それよりこっちおいで」


話を無理矢理変えられたからちょっと不服だったがｶﾅｴに言われた通りソファに座った

ソファに座ると逆にｶﾅｴは立ってリビングを出て行った

すぐ戻ってきたｶﾅｴはドライヤーを持ってきて
そのまま電源をONにした


『ちょっ、えっ？！！』


ｶﾅｴ「ん？どした？」


『何してんの？』


ｶﾅｴ「髪の毛乾かしてる」


『いや、そうだけど！』


ｶﾅｴ「暴れると火傷するよ？」


『あ゛っつ！！！！』


ｶﾅｴ「あーーほら。言わんこっちゃない」


この数時間でｶﾅｴは怒らせたらいけないタイプだと判断して大人しく乾かされる


手馴れてる手つきに徐々に視界が狭くなる


ドライヤーのスイッチが切れると同時に私の記憶も消えた____




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