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そんなこんなで何週間か経って、僕は6人のメンバーのことを「ヒョン」と呼び、みんなは僕のことを「ジミナ」と呼び、Aのことは「お前」と呼び、あいつは僕のことを「お芋」か「あんた」と呼んだ。
つまり、Aとの関係はどんどん悪くなっていた。
高校はテヒョンと同じ芸術高校に転校したけど、そこにはAも通っていた。
Aは朝事務所によって練習をしてから登校して、帰りはそのまま事務所にいって練習をして、
一緒に登校したことはほとんどない。
皮肉なことに、クラスは僕とAが一緒で、テヒョンは隣のクラスだった。
「お前、勉強追いついてるの?」
テスト期間の時、珍しく必死めいて単語帳をめくっているAをからかおうとしたら、今までにない剣幕で睨まれた。
「うるさい、関係ない」
「勝負する?」
「してなんになんのよ」
「いいじゃん、どうせ僕が負けるからしようよ」
「あんたが負けたら逆にめんどくさい」
あー、これは、しめしめ。
僕はAがきっと知力が低いであろうことを悟り、いい気になった。
「しようよA〜。勝たせてあげるのに」
「し、な、い。絶対しない。向こう行って」
しっし、と手を払うA。
ちょうど担任が入ってきてテストが始まったけど、開始10分で机に突っ伏すAを見て、
僕はもう、心がうきうきどこかに飛んで行っちゃいそうな気分だった。
「どうだった?」
チャイムが鳴って下校の時間になると、僕はしつこくAの後を追った。
「ねー、どうだったって?」
僕はAの敗北を知っているから、それはそれはもう、ねちっこく絡んでやった。
「うるさい、お芋には関係ない」
つかつか歩くAのバッグをひょいと担いで、
「…今日返された分だけでも見ていい?」
僕は人ごみの中を走り出した。
Aも負けずに足が速いからほとんど捕まっていたけど、バッグだけは絶対に離してやるもんかと意地になっていた。
ファスナーを無理やり開け、クリアファイルからそれらしい用紙を取り出す。
「こらっ、お芋、あんたほんと、訴えるよっ」
そんなAをよそに、用紙を取り出す。
「―――――――えっ?!?!?!?!?!?」
僕は予想外のその点数に、動き出せなくなった。
「…あー、まじ、ほんとに、」
Aはとうとう堪忍したのか、一気に静かになるA。
点数は、2点だった。
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作者名:ヤコ | 作成日時:2019年1月9日 17時