泥棒猫、捕まえました【d!】 (ページ24)

今日:4 hit、昨日:55 hit、合計:243,744 hit

24 ページ24

.

syp「昨日より沢山話してくれてるんすね。ハッ、もしかしてワイのことが好きになったん！？よし今すぐ婚姻届を出しに行きましょうね！いやでもここは敢えてお付き合いから始めてあんなイベントやこんなイベントを体験するのも悪くない…」

『おーい？』

syp「ん、あぁ、せや、なんで此処にいるかっすよね？朝食の時間なのに中々起きてこないので呼びに来る、という名目でグルッペンさんが羨ましくてここから呪ってました」

『グルッペンが心底不憫に思える』

　朝食…もう朝食の時間なのか。と言うか、ここでは皆んなでご飯を食べてるのか？わざわざ呼びにくるなんて。

syp「いつもは夜食だけなんすけどね、一緒に食べるのは。朝弱い人とか、昼は任務の人がいるんで。
　今日はAさんがおるから一緒に食べることになってん。
　ついでにグルッペンさんの生存確認も兼ねて」

　私の考えを見透かしたかのようにショーピが言う。
　いやほんとに見透かしてそうで怖い。

『てか、行かなくていいのか？朝食食べに。ショーピが来てから結構経ってるだろう』

syp「ん？あー…ほんまですわ。トントンさん怒ると怖いからなぁ…」

　時計をチラリと見て頭を抱えるショーピ。しばらくそうした後、随分と意地悪そうな顔でとある提案をしてきた。

syp「せや、グルッペンさんが中々起きなかったってことにせえへん？」

『…それ、バレないか？』

syp「大丈夫やって、Aさんがうまく口裏を合わしてくれたらいいですし」

『うーん…』

syp「な、お願いします。あ、ほら、後で今日の朝食の鮭あげますから。…コネシマの」

　両手を合わせて頼み込むショーピの“鮭”という単語にぴくりと肩を震わす。
　そしてバッとその手を掴み、何も言わずに何度も頷く。

syp「えっ、ちょ、Aさん大胆…」

『言ったな？鮭くれるんだな？男に二言はないだろうな？』

syp「〜〜〜っ、勿論っす！あ、もうなんなら全員の鮭盗ってAさんに貢ぎます？そんなに嬉しそうにしてくれるならそれはもう勿論！」

『よし、じゃあグルッペンを起こすか』

　パッと手を離してショーピから離れると、残念そうな顔をされるが、知らんふりでグルッペンを叩き起こす。

.