65.ぶたとクマの物語 ページ16
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上に被さり見つめると、君は静かに目を閉じた。
顔を傾けて唇を重ねれば、次は指を絡めて。
2人で散りばめた
物語の糸を結ぶ終着点に向かって。
大『愛してる』
いつかの君に届くまで言うから。
たくさん泣かせて ごめんな
いっぱい悲しませて ごめんな
悩ませてごめんな。
俺を好きになってくれて ありがとう。
追いかけてきてくれて ありがとう。
こんな俺を 変えてくれてありがとう。
ずっと隣で 笑ってくれてありがとう。
俺の事
愛してくれて ありがとう。
大『愛してる…』
星降る夜に、呆れるほど囁いた。
キスの合間に目が合って、
それがどうにも、切なく綺麗だった。
朝目覚めると、Aの身体は冷たくなっていた。
…もう二度と目覚めないのに、
大『おはよう。』
そう声をかけてみた。
晴れやかな空と、春の風が頬を撫でる。
大『幸せそうでなにより。』
2人を包む布団が、今日はいつもより冷たい。
お前のせいやぞ A。
大『…ふ。』
俺の胸の中で、微笑んで眠っているから、
…おかしいな。俺まで笑ってしまう。
『大好きやで、ぶた。』
俺にずっと恋してた君に、
皆勤賞をあげるべきかな？
いや、まだ早いかな。
お前どうせそっちの世界からも、俺を見てて、
“「きゃ〜！忠義くんかっこいい〜！！」”
なんて言ってはしゃいでいるやろうから、
皆勤賞なんてあげたら調子乗るな。
大『まだお預け。』
俺が行ったらまた始めよう。
待つのは得意やろ？…そっちから俺が見えてても、寂しいって思っててほしい。
そうじゃないと不平等。
さあ、ぶたとクマの物語は
一旦休憩。
俺の腕に、胸に抱かれてる君は
今は高い空の上だと理解してる。
こんな気持ちさえ 抜け殻さえ
抱きしめておきたいけど
俺、そんなんしてやらんから。
大『(お前だけいい思いさせへん)』
日差しが眩しい朝に、“忠義くん。大好きです”
そんな声が聞こえた気がしたから
大『朝から、うるさい』
と、いつものように言ってみた。
“忠義くん〜！！！”
窓を開けると、そよ風にのせられ 桜のはなびらが
俺の目の前で可愛らしくヒラヒラ舞い、
手を広げると やがて擦りつくように落ちた。
それは…
Aの笑った顔のように 愛らしかった。
fin＝Once the break.
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あすとなん(プロフ) - 少し時間は経っていますが、ここ数日でゆったり作品を読みました。素敵な作品で最後の方はめちゃくちゃ泣いてしまいました…夢小説でここまで泣いたのは初めてです。言葉選びなど何もかもすごく綺麗で出会えてよかったと思えるような作品でした！ありがとうございました (2023年4月16日 0時) (
レス) id: 98485f7244 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - Twitterから来てみました！大号泣です。作品でここまで泣いたのは初めてです。素敵なお話しありがとうございました。 (2020年12月28日 18時) (レス) id: d174202b3c (このIDを非表示/違反報告)
madokaarashi191(プロフ) - 何日か前から読み進めてきました。最終章はずっと泣いてました、泣素晴らしいお話です！また読みます！頑張ってください！ (2019年8月18日 0時) (レス) id: cda95919fc (このIDを非表示/違反報告)
りん - 今日初めて読みましたがものすごく感動しました、、泣 涙が止まりません、、、こんなに素晴らしいお話を書いてくださってありがとうございました。!!これからも頑張って下さい！ (2019年6月8日 16時) (レス) id: b994653d42 (このIDを非表示/違反報告)
とここ。(プロフ) - とっても素敵なお話でした！途中から涙が止まらなくなりました！！また後で読み返しに来たいと思います！こんなに素敵なおはなしを、ありがとうございました！！！！ (2019年5月1日 12時) (レス) id: 9d6320b50f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞くらゆい∞
| 作成日時：2019年3月13日 22時
