48話.儚き想い ページ48
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「……ん…」
目が覚めると、隣には横山さん。
「横山さん？…なんで。」
あ。そうだ…あの後、横山さん来たんだ。
綺麗な寝顔で寝てる。
「…」
どうやらまだ世界は夜中らしい。
チクタクと時計の秒針の音が部屋に響いている。
「……はぁ」
頭の奥にどれだけ追いやっても忠義くんは
いろんなとこから顔を出す。
「…めっちゃ目覚めちゃった」
深夜3時。
こんな夜中に起きちゃうなんてついてない。
ふと、ケータイをじっ…と見つめていたら
3:02
忠義くん起きてる?
「っ！？」
忠義くんっ！
すぐLINEを開いた。忠義くん側で既読になったのは分かってるのに、はやく文を打たなきゃと指が慌てる。
3:03
忠義くん家おるん?
3:03
忠義くん出てこれる?
3:03
忠義くん下おる
「えぇ…っ！？」
急がなきゃ、ちょっとでも綺麗な姿で。
忠義くんに会うならちょっとでも。
できるだけ物音を立てないように、
横山さんを起こさないように
髪の毛を整えたり、服はどうしようか考えたり、
でも時間がなくて、ルームウェアのままでいいか、って。
返事をする時間さえ勿体なくって。
ケータイはとりあえずポッケに入れて
"神様がくれた、最後のチャンスかもしれない"
根拠の無いそんな想いが私を突き動かす。
あなたに会えたら、もしあなたに会えたら
最後の最後だから。…そう、思ってた。
エレベーターは使わず、階段で下まで駆け下りる。
こっちの方が早いから。
「忠義くんっ、おまた、……せ…。」
誰も、いない？
「忠義くん〜？」
おかしいな…。と思い携帯を開くと
3:04
忠義くんごめん。やっぱり何もない。
3:05
忠義くん夜中にごめん。
「なにそれ…」
忠義くんにすぐ返事をしたけど、既読にならない。
電話もかけたけど、かからない。
結局、忠義くんに会えなかった。
次の日、仕事に行くと凛さんの左手薬指に
キラリと光る指輪。
凛さんはその指輪を大事そうにしながら
私にこう言った。
凛「これが、私と忠義を繋ぐ初めてのものなんだ」
…と。
この時の彼女の言葉は何故か不気味なほど美しくて儚かった。
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∞くらゆい∞(プロフ) - uzuuzuさん» コメントありがとうございます！(；；)横山さん…切ないです…自分でも横山さん側から見て胸が苦しくなる時が… (2018年2月1日 1時) (
レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
uzuuzu(プロフ) - 横山くん切ないですね… (2018年1月31日 15時) (レス) id: bf71f8c0d1 (このIDを非表示/違反報告)
∞くらゆい∞(プロフ) - すーさん！嬉しいコメントありがとうございます(；；)ハッピーエンドかバッドエンドか、、もしハッピーエンドだったらわたしも書きたいです！^^ (2018年1月29日 23時) (レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
∞くらゆい∞(プロフ) - あきさん» あきさん、コメントありがとうございます！わぶたちゃんと、横山さん、忠義くんと、凛さん、まだまだ続きますので、これからもよろしくお願いします(；；) (2018年1月29日 12時) (レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
すー(プロフ) - 毎日更新楽しみです！完結してもブタちゃんと大倉くんの日常とかの続編見たいです...！ (2018年1月28日 22時) (レス) id: bae7291fdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞くらゆい∞
| 作成日時：2018年1月21日 1時
