32話.夢じゃない ページ32
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朝、目が覚めると何故か泣いていた。
わたし…昨日どうしたんだっけ…？
ふっかふかのベッドから身体を起こす…と、
服が変わってる。それに
「頭痛い…」
ぼやけてる視界と、ぼやけてる思考回路。
スン…と鼻を通った私の家ではない家の香り。
この匂い…
「えっ！横山さんの家…？」
横『…ん…、』
横『…A…、？』
ギシッと音を立てて寝返りを打ち、目を覚ました
横山さんはパジャマを着ていた。
「良かった…(裸だったらどうしようと思った…)」
横『…ごめん、先起きるつもりやってんけど』
わたしと同じように身体を起こした横山さんは、
自分の唇に触れて、『イタ。』と呟いた。
その仕草が妙に色っぽくて、思わず目を逸らす。
「あの横山さん…状況を…」
横『…なんも、覚えてない？』
「昨日めちゃくちゃ飲んだことは覚えてます」
横『その他は？』
「全く…」
横『ふぅん…？』
なに…その反応…？意味深な表情を向ける横山さんにドキドキしてくる。
でも服着てるし、なにも…って、あ…
「あの、わたし服変わってるんですけど…」
横『俺の服着させたから、変わってるよ』
「えっ！？」
横『………』
ちょっと待って…。ちょっと待って、
「着させた、って…横山さんが？」
その質問に目を逸らし、顔を手で覆った横山さんは
ハァ…。とため息を漏らした。
「横山、さん、？」
横『…思い出せへんなら、いいよ』
「え、でも…」
そう言えば、ずっと…夢を見ていた気がする。
でもそれは忠義くんの夢。
何度も何度もキスをして、
忠義くんは私を好きだって言ってくれて
優しくて強い腕に抱かれて…
「そっか……あの夢は…夢じゃなくて本当の事で」
「横山さん…だったんですね」
「……そっ、かぁ…。」
なんで…涙が出るの…。
泣きすぎて自分がなんで泣いてるのか
もう分からないよ。自分の心がわからない。
横『ごめんな…』
掠れた声でそう言って
横山さんはわたしを抱きしめた。
横『大倉じゃなくて、ごめん。』
なんで横山さんが謝るんだろう。
なんで、横山さんは目が潤んでいるんだろう。
目と目が合って、視線が絡まって
涙で歪んだ世界の中で、横山さんだけを見つめて
唇が重なる頃、幾つもの涙が零れ落ちていた。
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∞くらゆい∞(プロフ) - uzuuzuさん» コメントありがとうございます！(；；)横山さん…切ないです…自分でも横山さん側から見て胸が苦しくなる時が… (2018年2月1日 1時) (
レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
uzuuzu(プロフ) - 横山くん切ないですね… (2018年1月31日 15時) (レス) id: bf71f8c0d1 (このIDを非表示/違反報告)
∞くらゆい∞(プロフ) - すーさん！嬉しいコメントありがとうございます(；；)ハッピーエンドかバッドエンドか、、もしハッピーエンドだったらわたしも書きたいです！^^ (2018年1月29日 23時) (レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
∞くらゆい∞(プロフ) - あきさん» あきさん、コメントありがとうございます！わぶたちゃんと、横山さん、忠義くんと、凛さん、まだまだ続きますので、これからもよろしくお願いします(；；) (2018年1月29日 12時) (レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
すー(プロフ) - 毎日更新楽しみです！完結してもブタちゃんと大倉くんの日常とかの続編見たいです...！ (2018年1月28日 22時) (レス) id: bae7291fdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞くらゆい∞
| 作成日時：2018年1月21日 1時
