18話.君がため ページ18
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大『…』
涙が落ちた。
大好きな人にキスしてもらったのに
どうして胸がこんなにくるしいの？
唇を離した忠義くんは、切ない顔で
眉を下げていた。
「わたし…忠義くんに何かしましたか…？」
だからこんなにわたしを苦しめるの？
きっと神様が罰を与えたんだ。
「しつこく、付きまとったからですか…っ？」
大『A…』
名前を呼ばれるだけで胸がぎゅーっと苦しくなる。
目が合うと身体にビリビリと電流が走る。
「どうやって、やめたらいいんですか？」
「こんなに好きなのに…！」
大『ごめん…。忘れて…』
「…………忘れる…？」
期待したら、その分だけ突き落とされる。
大『ぜんぶ、無かったことにして。』
そう言って忠義くんは帰った。
また、1人になったわたしはその場に立ちすくむ。
何も考えられなくて
なのに、唇の温もりだけが残っていた。
自分の唇に、冷たい指で触れてもまだ熱い。
忠義くんの唇の温もり…
「…っ」
忘れるなんてできっこない。
そんなの、一生かけても無理だよ？
「大好きなのにっ」
「苦しいよぉ…っ」
流れた涙を癒すように、冷たい粒が落ちてくる。
「…？」
空を見上げると
「雪だ…」
ねぇ忠義くん。初雪だよ、見てる？
ほんとうは忠義くんと今年はスキーに行って
どさくさに紛れて抱きついたりする予定だったのに。
「好きぃ…」
泣けば泣くほど、白い吐息がよく出て、
そんな吐息ひとつにも忠義くんの思い出がある。
・・・・
大『吐息すごい出てるけど何喋ってんの？』
「！？びっくりしたっ、忠義くんっ！♡」
「実は、歌を歌ってました♪」
大『え、1人で？恥ずかし。』
「そんな！忠義くんの好きな歌ですよ！」
大『んーじゃあ駅着くまで歌って。』
「それは…恥ずかしい…です」
大『ぶたの歌声好きやけどなぁー』
「A、うたいます！」
・・・・
忠義くんはケラケラ笑って、わたしはちょっと恥ずかしいけど、忠義くんのためなら全然楽しくて。
忠義くんの笑顔を見るためならなんでもできる、どんな事も全然いやじゃない。だから大丈夫。
わたしと両思いになるより、幸せになることがあるなら、ずっと幸せでいてほしいから。
忘れるために、何が出来る？
「関わらない、ように..することっ…」
答え、出ちゃった。
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∞くらゆい∞(プロフ) - uzuuzuさん» コメントありがとうございます！(；；)横山さん…切ないです…自分でも横山さん側から見て胸が苦しくなる時が… (2018年2月1日 1時) (
レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
uzuuzu(プロフ) - 横山くん切ないですね… (2018年1月31日 15時) (レス) id: bf71f8c0d1 (このIDを非表示/違反報告)
∞くらゆい∞(プロフ) - すーさん！嬉しいコメントありがとうございます(；；)ハッピーエンドかバッドエンドか、、もしハッピーエンドだったらわたしも書きたいです！^^ (2018年1月29日 23時) (レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
∞くらゆい∞(プロフ) - あきさん» あきさん、コメントありがとうございます！わぶたちゃんと、横山さん、忠義くんと、凛さん、まだまだ続きますので、これからもよろしくお願いします(；；) (2018年1月29日 12時) (レス) id: d641cf3230 (このIDを非表示/違反報告)
すー(プロフ) - 毎日更新楽しみです！完結してもブタちゃんと大倉くんの日常とかの続編見たいです...！ (2018年1月28日 22時) (レス) id: bae7291fdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞くらゆい∞
| 作成日時：2018年1月21日 1時
