32.迷わない。もう ページ32
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大倉side
なんで追いかけられへんかったんやろ、ほんま自分が嫌になる。ラブホ出た時に見つかるってそんなんある？横山くんに返す言葉もなかったし、俺のやって抱き寄せることもできひんかった。
大『俺いつまでグズついてんねん…』
それでも無情に日々は過ぎていく。特に動くこともできひんまま、もうかれこれAに1ヶ月は会ってない。フラッと立ち寄ったコンビニで
大『A…？』
小さくなった背中。けど、ひどくやつれてて、前より痩せてて、違う人かとも思ってしまいそうになるくらい。
話しかけて、腕を掴んでも、
まるで俺のこと見てない。
離婚って言葉がAから出た時は心が凍りついた。でも横山くんと話してみて、よく分かった。
…壊したんやなって。
このままでいいわけない。くすぶってても、何も進まんのに。俺ほんまに今の今まで何しとったん？
…俺が向かうのは後ろでも右でも左でもないやん。あのコロコロした笑い声。勝手に俺のピアス盗んで付けて行っちゃうくらい、俺のこと『大好き』って言うてくれるAの所しかないやん。
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インターフォンが鳴った。
横山さんはお風呂だから、
「はーい…」
私が出る。ホントは横山さんの許可無しに勝手に出ちゃダメって言われてるけど。
ドアを開けると、
「！？」
大『うん、忠義くん。』
「な、んで、」
大『遅くなってごめん、うじうじしてごめん。』
貝殻つなぎにされた手を引かれ、忠義くんは私を、横山さん家から連れ出した。
「だめ戻って！？」
大『無理！』
横山さんに黙って出てくるなんてしたら…
大『俺についてきて、走って！』
忠義くんの生み出す風の後ろで走るなんて…忠義くんと…走るなんて。
大『はぁ…はー…っ、大丈夫？』
ひとしきり走ったとこで信号に捕まり、汗を拭いながら笑うその顔は、悲しいほどかっこよかった。
大『入って？』
この家に帰ってくるの…どれくらいぶりだろう…。足を踏み入れると
「え…」
大『どした？』
なんにも変わってない…家の香りも、
思い出の写真を飾ったボードも。
大『なんか変わってると思ってた？』
「はい」
大『…変えられるわけないやん。』
"ほら上がって"って優しく背中を押した。
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ふみ(プロフ) - 号泣…… (2018年11月21日 10時) (
レス) id: 017350f460 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - なんだか、切ない展開なのですか？？もう、泣いてるんですけど……(；＿；) (2018年11月21日 7時) (レス) id: 017350f460 (このIDを非表示/違反報告)
じゅな(プロフ) - いつも楽しみにしています！でも、読む度ドキドキしてます！ 毎日の更新がすごく楽しみです！！！ (2018年10月15日 22時) (レス) id: 173ae5ab39 (このIDを非表示/違反報告)
みづき(プロフ) - あー胸が苦しくて毎回読むたびに心臓バクバクしてます！この後も楽しみにしてます！ (2018年10月14日 8時) (レス) id: eb27484988 (このIDを非表示/違反報告)
めちゃ(プロフ) - どうしてこんな風になっちゃんたんでしょうね 誰も悪くないしみんなずるいと思うし。いつのまにか強い女性になっていた主人公ちゃん。更新楽しみにしています (2018年10月11日 20時) (レス) id: cec7d133e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞くらゆい∞
| 作成日時：2018年10月9日 19時
