にかちゃんだよ〜とは言えない③ (ページ47)

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ジャケ写撮影② ページ47

sideめぐろ

新曲のジャケ写撮影。機材のセッティング中で待ちの時間だから、他のメンバーは誰かと喋ったり、椅子に座ってのんびりしたりと人それぞれ。

オレは身体をひねって軽いストレッチっぽいことをしてたんだけど、その中で目に入ったのがこーじくん、そしてAさん。

最初は何か話してんなーくらいだったんだけど、どうやら写真を撮ってもらうことにしたらしいこーじくん、テーブルに置いてた自前のカメラをAさんに手渡し。

そのあと操作方法を教えているような感じで、まあ近いのね。レンズがこっちを向いたから、気付いていない風で身体をグネグネさせて。

説明が終わってこーじくんが移動して、カシャカシャ撮っているよう。一通り終わって撮ったものの確認をするこーじくん。また二人の距離が近くなる。

……ほぼ全部盗み見ちゃってるよ、オレ。

気になっちゃうよね。ただ写真撮ってるだけとは言え、Aさんが誰かと二人でいると。この前スタッフさんと一緒にいるのを見たときも結局声かけちゃって。

と、オレの視線に気づいたのか、Aさんとこーじくんがこちらを見た。こーじくん、ちょっと照れ隠しで笑ってるように見える。何話したんだろうな。

「めめー、写真一緒に撮らへん？」

「いいの？さっきAさんとだいぶ近い距離でカメラ一緒に見てたけど。」

「……ほんまや。めっちゃ近かった……。」

「気付いてなかったんだ。かわいい、こーじくん。」

「……かわいいは余計や。」

どうやら二人で撮らないかとAさんから提案受けたみたいで。こうして誘ってくれたんだけど、ちょっと意地悪したくなっちゃった。

そしたらこの反応。お世辞？とかじゃなく、ほんのり頬が赤くなっていくこーじくんかわいいし、その返答もかわいい。

「じゃあ撮りますねー。ハイチーズ！」

もちろん写真撮るのはOKなので、先ほどのこーじくんの撮影位置へ。Aさんがめっちゃいい笑顔で撮ってくれるから、こっちまで笑顔になる。

ある程度撮ったところで撮れた写真の確認。オレがさっき言ったからか、すこーし距離を開けて写真の確認をするこーじくん。

遠慮なくその隙間から顔を覗かせてみる。

……この距離、無意識のうちにやってたんだね、こーじくん。気付いちゃったら慌てるのも無理ないか。

「めめ、オレに言った割にはAさんと距離近すぎん？」

「隙間あったらそこに入りたくない？」

「……それ言われるとかなわんわー。」