にかちゃんだよ〜とは言えない③ (ページ42)

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B賞です② ページ42

sideにかいどう

数時間前に行われていた初夢くじ大会。二階堂家はなんと二人とも当たるという快挙を達成したんだよね。

何が当たったかは帰宅してからそれぞれ発表することにしたんだけど、どうやらAは先に見たらしく、なんかめっちゃニヤついていて。

「これ動画撮っとこう、後からキスマイのみなさんに見てもらったほうがいいよ、うん。」

「そんなに面白いものもらったの？」

「そうだよー。」

普段からYouTubeとかFC動画とかで撮りなれているのか、ちゃちゃっとスマホを撮影用にセットし、画角の調整。そしてオレの席を指定してAは映らないようにスマホの裏へ。

「はい！二階堂家の開封動画スタート！」

「声は普通に出すのか……。」

「ではこちらのH賞から開けてくださーい。」

「オレが当てたやつね。中身まだ知らないんだけどなんだろ。」

紙袋のサイズ的にはAが当てたB賞よりちょっと小さいくらいだろうか。ただ軽くはない。紙袋から本体を取り出し、包装紙を丁寧に取っていく。

「お、丁寧。」

「いつものことじゃん。……白っぽい箱だ。蓋になんか書いてある。」

「きたっ！ニカゲームの時間です。どうぞ、読んでください！」

Hair Care。これが書いてある文字。どこかで見たことある。どこかっていうか、ニカゲームで出てた……？

「こういう大文字と小文字混ざってる筆記体みたいなのって読みづらいんだよー。でもなんか見たことある。」

「そりゃね、手前の4文字は前ニカゲームに出てたし。」

「やっぱり？……あ！あれだっ！『ハリーカレー』！」

「ちょっ！前と同じ間違い方！そっちじゃないよ！」

こんなおしゃれな箱にカレーもなかなか面白いけどね、と笑いすぎて声が途切れ途切れになっちゃってるA。

では中身を見て答え合わせを、ということで蓋をカパッと開ければ。

「……ん？クリーム？……ああ！ヘアケア！」

「容器の横に答えがカタカナで書いてあるなんて……！ニカゲームのためのプレゼントですねぇ。」

そしてAが謎に推しているB賞へ。一度包装を取っていたから剥がすのは割と簡単で……。

「ちょっと、この赤い箱！」

「アハハハっ！」

「マジかよ！」

「そーです。」

「ラコスチンじゃん！オレらラコスチンに追いかけられてるって！」

開封動画、メンバーに送ったら案の定トーク画面がラコスチンで埋めつくされたわ。