にかちゃんだよ〜とは言えない③ (ページ5)

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ハチワレちゃん④ ページ5

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やばかった。ゴロゴロしている間に人間としての意識がどこかに行って、普通に猫として気持ちよく寝ていた。

ふとSnowManのマネージャーという自分を思い出して反射的にこの緑エリアの上に登ってきたわけだけど。

というかやばいな、猫の体。ジャンプ力が半端ない。自分の身長？高さ？以上にジャンプできて、ササッとここまで上がってくるとは。

とはいえ、ここじゃゴロッとできないから下山するしかないな。めめくん、こーじくん、阿部ちゃんが遠くに行ったのを見計らって元いたところへ。

一応もうちょっと目立たない隅っこに移動して。今日はここでYouTubeの撮影はないだろうし、にぃにが帰ってくるまでゆっくり過ごさせてもらおう。

にぃにとよこーさんが置いていった餌をちょこっと食べて、またぐでっと横になる。食べて寝るとか怠惰を極めた理想の休日だねぇ。

「えーと……ホントだ。いた。」

翔太くんの声だ。ゴロンとした勢いで声がした方を向けば、翔太くんそして舘様がいた。

まさかのゆり組ー！思わず飛び起きてしまった。

この角度からふたりを見るってとっても新鮮。写真撮れないのが歯がゆい……！

「すごい、オレたちのこと目キラキラさせて見てる。」

「なんか阿部ちゃんとかAさんみたいじゃん。」

ギクッ！

翔太くんの口から私の名前が出てくる。まさか目でバレるなんて。もちろん本当に気付いたわけじゃないんだろうけど。

よし、ここはえさが食べられると思って目をキラキラさせてる風を装うか。ふたりの足元に歩み寄り、しっぽを立ててニャーンと鳴いてみる。

「うわっかわいい。」

「翔太、えさ食べたいんじゃない？」

「あー。……これかな？」

舘様引っかかってくれました！ありがとうございます！

にぃにの書き置きの近くにあったチュールを見つけた翔太くんは、取り出して封を開け、私の口元に。猫の本能から思い切りパクっといく。

「めっちゃうまそうに食うじゃん。」

「翔太も食べたら？」

「猫用だからオレは食えないだろ！」

「ははっ、みーちゃんも翔太もかわいいねぇ。」

何この幸せ空間。チュールもゆり組も堪能できるとかこの世の楽園か？

チュールがなくなったところで、今度は香箱座りしてみる。個人的にはこれぞモフりたい猫！って感じの体勢なんだけど、自分でやってみるとなんとなくホッとした気分になる。

「その座り方ロイヤルだね。」

「なわけ……！いや、あるな。」

なわけあるかい！