にかちゃんだよ〜とは言えない③ (ページ16)

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研究所inしずおかページ16

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ファンクラブ用の動画、楽屋研究所。久しぶりにマネージャーである私が撮影担当になった。

今回の担当は舘様。カメラの角度的な問題で、以前撮影時に阿部ちゃんからプレゼントしてもらった厚底スニーカーを履いて撮影させてもらってます。

「いい感じに〆入りましたねー。」

「二人が〆ポーズめっちゃしてくるからー。」

阿部ちゃんとさっくんの〆ポーズを背景に動画の撮影は終了。

テーブルはさんで向かい側に座ってるわけだけど、ふっかさんのときもそうだけど、やっぱり近いんだよね。テーブルの幅そんなにないから。

「今日の靴、この前阿部があげてたやつだよね。」

「そうなんですよ、この撮影するから視線上げたいなって思って履いてきたんです。」

「それならオレもプレゼントしちゃおうかな。」

その流し目な感じで言われるとドキッとするんですが……！たくさんあっても履きこなせないからとお断りしつつ、撮影用のスマホをしまう。

「そう言えばスニーカー、阿部のを選んだ理由ってあるの？」

「おっ！面白いこと聞いてる！聞きたいです！」

舘様の疑問、阿部ちゃんも耳に入ったらしく、舘様の横に座ってキラキラした目でこちらを見てきた。舘様からも見つめられてるし、相変わらずドキドキだ。

「好きな色が緑なんですよ。いろいろあって。」

「いろいろ……。」

「あーなるほどね！いろいろの部分に感謝しなきゃ。」

私の兄を知っているふたり、舘様ははじめはピンとこなかったようだけど、阿部ちゃんはサラッと気付いたらしい。舘様にコソッと耳打ちしてくれて。

影響されてるねーとウンウンうなずくおふたり。そしてん？と思ったのは舘様。

「ふっかのも緑のライン入ってたよね。」

「えー、そこはだいぶ迷って。より緑……メンカラも緑の阿部ちゃんを選びました。」

「メンカラ緑に感謝しなきゃ！ありがとう緑！」

緑に感謝した阿部ちゃんを見届けたところで自分のご飯を取りに席を立った。

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「舘様がスニーカーのこと聞いてくれたおかげでめっちゃテンション上がった、ありがとう！」

「いえいえ。ただ理由知りたかっただけだから。そこでお兄さん絡んでくるとは思わなかったけど。」

「だねー。本当に仲いいんだね。」

「時間が合えば一緒に帰ってるらしいし、飲んだあとにお迎えに来てくれるんだって。」

「おー。彼氏になる子は大変だぁ。」