にかちゃんだよ〜とは言えない③ (ページ12)

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緑さんの気付き② ページ12

sideにかいどう

もやもやを抱えながら帰宅。既にAは帰ってきていて、部屋の中にはカレーの匂い。

「おかえりー。事情しっかり聞きたくてカレー作った。」

「ただいまー。カレー作った理由になってなさそうだけどありがと。」

まずはカレーを食べてから、今日の阿部ちゃんとのやり取りを明かす。ちなみに、まだ阿部ちゃんからのメッセージは来ていない。

「……阿部ちゃん、実家に来てたっけ？」

「Aは覚えてないかー。よく覚えてたな、阿部ちゃん。」

「阿部ちゃん以外のJrも来てたから、ひとりひとり覚えてないっていうのが正しいかなー。」

「なるほどね。あっちは1回だから逆に覚えてんのか。」

Aとそんなことを話していると、スマホがメッセージを受信した。送信者は今話題の阿部ちゃん。すぐにロックを解除し、全文を読む。

あべおつかれさまです!
昼間あとから連絡しますと言っていたことで、
今から電話しても大丈夫ですか?

電話。文字で残るよりそっちの方がいいな。よし、オレから電話するか。Aに今から阿部ちゃんに電話すると告げ、発信をタップする。

♪〜

「もしもし。二階堂でーす。」

「すみません、電話してもらって……。」

「いえいえー。用件って何？」

「あの、もし間違ってたら大変申し訳無いとしか言いようがないんですけど、ハッキリさせないとスッキリしなくて。」

最初からスピーカーにして、テーブルの上にスマホを置いて会話する。Aは口に手を当てて息を潜めていて。

「うん。」

「二階堂くんの妹さんって、SnowManのマネージャーの藤堂Aさんですか？」

ですよねー！そうなりますよねー！Aなんて思わずおおーって言って拍手しちゃってるし。

「あれ、どなたかいるんですか？」

「そうだね、いるね。……言っていいよ。」

「阿部ちゃん、ご名答です。二階堂高嗣の妹、Aです。」

「えええ！！Aちゃん、本当に？」

ここまで言い当てられたら言うしかない。ただ、阿部ちゃんも自分で聞いた割には相当驚いている。

「これ他言無用ね。色々事情あって隠してるからほとんどの事務所の人知らないんだ。」

「それはもちろん守ります！」

「1個言っておくと、宮舘は知ってるよ。」

「舘様、知ってたんだ。全然気付かなかった。了解です！」

SnowMan2人目の秘密の共有者は阿部ちゃんになった。