私たちだけの秘密��🍆 ページ34
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Snow Manのライブの見学に行った日。その日の夜に阿部くんから連絡が入った。直接会って話したい事がある、明日以降でいつなら空いているか、とのこと。
……直接会って？
なんの事だろうか。見当もつかぬまま、明後日の夜〇時なら空いてますと返答した。
そして、阿部くんとの約束の日当日。阿部くんに指定されたお店は結構入り組んだ場所にあり、一回通り過ぎてしまったくらいに隠れ家と言っていいお店。
店員さんに阿部くんの名前を告げると奥の座敷に案内された。……ここで話すことって、一体？無駄にドキドキしながら襖を開けると。
「雄登、お疲れ。」
「姉ちゃん？」
……ああ。そう言うことか。その可能性をすっかり忘れていた。阿部くんに挨拶して、姉の真向かいに座る。阿部くんはお誕生日席に座っていた。
「……オレが話したいこと、わかった？」
「そうですね、目の前の姉を見た時になんとなく。」
「さすがだね。……オレとAさん、付き合うことになったんだ。」
照れくさそうに笑う二人。……ああ、なんだろう、すごくお似合いって感じだ。
アイドルとしては反対した方がいいんだろうけど、Aの弟っていう立場から言うと、とても、嬉しい。阿部くんが相手なんて。
二人で外を出歩かない、外で会うことになってもこういう隔離された場所。とにかくここだけの秘密。そう二人から告げられた。もちろん異論ないので大きく頷く。
……まさか、阿部くんがこの選択をするとは思わなかった。阿部くんは天性のアイドルで、アイドルとして活動している間は恋人を作らないと思っていたから。
それは姉も一緒だ。姉のタイプはスポーツ選手のようなガッチリした体格の人だと思っていたから。
ただ、姉がアイドルと合うかもしれないと思っていた点が一個ある。それは、数年前から何度も「結婚したいと思わない」とこぼしていたこと。
もしかしたら今は変わっているかも知れないけれど、結婚が遅くなるであろうアイドルの相手にはいいのかなってちょっと思った。
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作者名：みどりの | 作成日時：2022年8月22日 21時
