きっかけ��🍆 ページ3
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オフだったので、一家総出で巨人ヤクルト戦を見に神宮球場へ出かけた。
姉が応援している選手が特大のホームランを打ったものだから、姉のお酒は進むし、相手チームファンの父もヤケになってお酒が進む。
球場でも言っていたけど、お酒飲むために見に行ってるんだよね、この父娘は。
試合が終わり、贔屓のチームが勝ったことで上機嫌になった姉は、コンビニで某お高めのアイスを買い求め、無事帰宅。
結構飲んだであろう父娘だけど、足元はしっかりしている。お酒に強い家系なんだって。オレはそこまで飲んだことないからよく分からないけど。
何か面白い番組ないかなと思い、テレビ前のソファに座ってうーんと背伸びしていると、オレのスマホにビデオ通話の着信が。
画面を見てみると「Snow Man阿部くん」の文字。何日か後に収録があるクイズ番組のことかな。そう思いながらビデオ通話を受ける。
「あ、おつかれー。」
「お疲れ様でーす。」
髪の毛セットしてないオフの日の阿部くん。なんかドキッとするなぁ。俺がドキッとしてどうするんだよって感じだけど。
「どーもー。那須雄登の姉ですー。弟がお世話になってますー。」
「ちょっと！？」
阿部くんに見惚れて気が抜けていたら、ソファの後ろにいつの間にか回り込んでいた姉。
声を上げて思わず後ろを振り向けば、見るからに酔ってますな顔。話し方もいつもと違って語尾がのびのび。
「ああ、お姉さん！初めまして、Snow Manの阿部亮平と申します。」
「はじめましてー。あ、私の名前はAですー。雄登をよろしくお願いしますー。ではー。」
姉は言うだけ言って、もう一つのソファに腰掛けた。そしてすぐに手に持っていたお高めのアイスをオープン、美味しそうに食べている。
「お世話になってますー。雄登の父と母ですー。」
なんか親まで阿部くんに挨拶し始めたし。また割り込まれても困るな。と言うわけで自室で電話することにした。
『もしかして、みんなでお酒飲んでた？』
「さっきまで球場で野球観戦してて、そこでみんなガンガン飲んでました！」
『おー、家族みんなで野球観戦！仲いいんだね。』
「家族内で応援してるチーム違うんですけどね」
『そんなことあるんだね。ちょっとご家族に直接会ってみたいなー。』
え？会ってみたいんだ……うちの家族と。
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作者名：みどりの | 作成日時：2022年8月22日 21時
