君の声から始まった② (ページ6)

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火花散る？⑤ ページ6

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「今日はありがとう、またよろしくお願いします！」

「いえいえー。お疲れ様でした。」

私が帰り着くより前に来ていた渡辺さんも数分前に帰宅し、阿部ちゃんも帰ることに。

玄関でお見送りをしているわけだけど、阿部ちゃんの満面の笑みが眩しい。

私よりも年上なのはわかっているが、どうしてこんなにもかわいいのだろうか。

阿部ちゃんが出ていくまで我慢したいけど、どうしてもニヤけてしまう。

阿部ちゃんもだけど、これまで癒やしを届けてくれたSnow Manのみなさんには、やはり視聴料を差し上げなければなるまい。

何かお菓子でも買って弟に預けようかな、そうしよう。

そう心に決めてリビングに戻ろうと身体を回転させる。

「びっくりした……。」

「めっちゃにやけてんじゃん。」

割とすぐ近くに弟がいた。壁に寄りかかって、なんかカッコつけてる。というかあんたもニヤけてるんだけど。

「そりゃ、あんなかわいい顔されたらニヤけたくなるでしょ。フータもニヤけてんじゃん。」

「まーねー。阿部ちゃんはオレにとって天使だから。」

私もだけど、弟もかわいいものが好き。だからリビングには某モンスターのぬいぐるみがいくつか鎮座している。

「でもなんで阿部ちゃんってあんなかわいいのかな。」

「そりゃ阿部ちゃんだからね！」

「答えになってないよ。」

素朴な疑問を弟にぶつけてみたけど、まあ答えになってない。

昔から弟は無条件で阿部ちゃんを信頼してると思う。歌のレッスンでボロを出さないために、当時一緒に活動することが多かったSnow Manとの近況を聞いていたときから、優しい、かわいいってずっと言っていたし。

あとは宮舘さんについてもご飯作ってくれる優しい人って言ってたな。

「たまに変なこだわり見せるところもかわいいんだよー。本当保護したい。」

「フータは阿部担でしたか。」

「担というか保護対象。阿部ちゃん保護対象で舘様担の箱推し。」

「複雑だなおい。」

この流れで、弟による阿部ちゃんかわいい伝説と舘様ロイヤル伝説の紹介が始まった。

ファンが知ってそうなことからマネージャーならではの情報が続々と情報提供されていく。

弟よ、こんなに喋ったら阿部ちゃんと宮舘さんのくしゃみ止まらなさそうじゃん。