【刀剣乱舞】私、審神者になります！ (ページ4)

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三話：突然の本丸生活ページ4

寝巻のままだったので、長谷部が持っていてくれた着物に着替えて話を自分なりに整理してみた。
　どうやら私は、本当にみんなのいる本丸に来たみたいだ。私のことを“主”と呼び、会話だって成立する。触れるとどことなく温かみもわかる。

貴「はぁ。一体何があってこんな…」

こんのすけ「お話、よろしいでしょうか？」
　
　本丸の縁の下で庭の池を眺めながらため息をついた私にこんのすけが声をかけてきた。
　そうだ、こんのすけに聞けばこの非現実的なこともわかるかもしれない。

貴「話して。それと私の言い分も後で言わせて」

こんのすけ「ご察しの上です。そのことについて話しますが、現在のところ原因はわかっていないのです。むしろ私も混乱しているのです。しかし、こうなった原因として二つほど心当たりがあります」

　こんのすけは真剣な表情で話を進める。私もそれに応えるべく真剣に話を聞いた。

こんのすけ「ここ本丸にいる刀剣男子たちのあなた様を思う気持ちでしょう。いつも画面の向こう側しかあなた様を見ることができなくて、表には出さなくとも、寂しそうにいましたから」

貴「そうだったんだ…」

　みんなはゲームの中の人物で、感情なんて正直気にしていなかった。だから私がここに来た時全員いたのか。

こんのすけ「それと、あなた様の非常に高い霊力のせいだと思われます。ここでは審神者となる方の霊力の強さで成り立っていますから。何かご自分の霊力についてお心当たりありませんか？」

　私は確かに昔から普通の人よりは霊感が高くて、何かの気配やら視線を感じることはあった。

貴「こんのすけ、事情はなんとなくだけど理解した。それで教えてほしいんだけど、ここでの時間は現実と繋がっているの？私、学校とか家のこととかあるんだけど」

こんのすけ「それは調べてみたところ関係していないようで、ここでの時間は現実世界に全く影響はないでしょう。私が補償いたします」

　私はそれを聞いて安心した。でもまだまだ不安だらけだけど、折角の本丸の生活を楽しむことにする。だって、ゲームの世界に入れるなんて、夢のようでしょう！
　それに、みんなが私をここの審神者として呼んでれたんだ。寂しい思いなんてもうさせない！

　こうして、私の突然の本丸生活の幕上げとなった。