あの場所で、もう一度 。

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しばらく九条先生の顔を見ていた。

黎斗さんも爽やかイケメンの部類に入ってると思うけど、なんか九条先生もイケメンでは…？？

なんなん…？？？


「 A？ 」


おっといけねぇ思考の沼に入ってた。

黎斗さんのおかげで現実に引き戻されたぜ。


『 あ、えっと、幻夢コーポレーション専属イラストレーターやらせてもらってます、月代Aです！よろしくお願いします 』


「 Aちゃんね〜、よろしく 」


ぺこりとお辞儀して、ソファーに腰掛ける。

タブレットを開いて、黎斗さんに話しかけた。


『 黎斗さん、イラストのデータをメールで送っときました。後で見といてください。 』


「 ああ。わかった。 」


よし。私は作業に戻ろう。


「 あー、社長さん？自分話したいことあるんだけどさ 」


「 ああ、すみません。ガシャットのことですか？ 」


え、と呟いて目を丸くする九条先生。


「 ガシャットとかって機密事項なんじゃ… 」


「 Aにはガシャットのことも全て話してるので大丈夫ですよ 」


またまた驚いて私を見る九条先生。

そうなんです、という意味を込めてピースをしておいた。


「 ふーん、んじゃ、話させてもらおっかな 」


そう言って九条先生が口を開く。


私は特に話を聞いていなかったが、話しぶりとかからして、ここの会社が何かを隠している可能性を九条先生は考えているらしい。


なかなかに鋭いなぁ、なんて思って。



もしかしたら、幻夢コーポレーション(私と黎斗さん)の秘密がバレるのも、時間の問題だったりするのかも、しれない。

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