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キムソクジンは今から私の家に来るつもりなのだろうか。
それとも、ただ聞いただけなのか、返事のないメッセージの画面を何度もスクロールしてはじめから読み直す。
しかし新しい情報などないその画面に苛立ちを感じ始めた時
新規のメッセージが表示された。
着いた。
それだけのメッセージに、汗がぶわっと吹き出る。
出てきて。
以前の会社の先輩を懐かしく思い、飲み直そうとでも言うのか。
そんなわけは無いことくらい分かっていた。
ふらつく足元にサンダルを引っ掛けて、静まり返る住宅街に出ると
携帯の画面に照らされたキムソクジンの顔が 眼鏡なしでもはっきりと見えた。
私の足音に気付き、携帯から目を離し私を見、にやりと笑うと
｢‥‥待ってたでしょ？｣
とのたまった。
｢待ってないよ 何しに来たの？｣
可愛げのない言葉とは裏腹に 秋も深まってきた夜中の肌寒さとは似つかわしく無い汗をじっとりとかきながら私はゆっくりとキムソクジンに歩み寄った。
｢Aさんが 来てって言ってたから｣
｢言ってないよそんなこと｣
｢そう？顔に書いてあったけど｣
そんなことを言われて、もう立場などなかった。
キムソクジンにはお見通しだとでもいうのか。私は胸の内に秘めた熱を この期に及んで何とか隠し通せないかと画策したが、満足のいく返答が見当たらず黙ったままでいるしかなかった。
｢で？｣
キムソクジンの右手が動く。
｢どこに行きたい？｣
まさか飲み直そうだなんて言わないよね？
と付け加え、私の頬に優しく触れる。
触れられた場所から発熱して、全身に一瞬でその熱が伝わり 私は火に投げ込まれた。
こんなにも肌寒いのにキムソクジンの手は炎のようだった。
｢Aさんの部屋で良い？｣
頷いてしまう。
催眠術にかけられたように こくりと首が縦に動く。
｢何号室？｣
｢‥‥103｣
｢ん｣
頬から離れた手は続いて私の左手を握り
引っ張られるようにして自宅へと誘導される。
ドアを我が物顔で開け、躊躇いもなく靴を脱ぎずかずかと部屋の中に進むキムソクジンの背中を見ながら
何なんだ、この男は。私の家なのに。
そう脳みその端の方で声がしたが私は無視をした。
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K(プロフ) - sunnyさん» コメントありがとうございます！ジンくん目線！凄くいいですね。整理が着いたら書いてみたいと思います！本当に嬉しいお言葉ありがとうございます。 (2021年10月15日 20時) (
レス) id: 2712528a63 (このIDを非表示/違反報告)
sunny(プロフ) - すごいどストライクの作品で大好きです💜！この作品のジンくん目線？の内容もすごい気になります！これからも大変かと思いますがお話頑張ってください！！ (2021年10月15日 18時) (レス) @page37 id: 5ee4f4580f (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - びぃんさん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉を本当にありがとうございます。こんな最低の男にしてしまって申し訳ないですが気に入っていただけて良かったです！ (2021年10月11日 18時) (レス) id: d7c2a5623f (このIDを非表示/違反報告)
びぃん(プロフ) - いやめちゃくちゃ好きです何だこれは……すっごい昂りましたありがとうございます神様仏様K様…… (2021年10月11日 18時) (レス) @page37 id: 57661bab90 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ほまさん» コメントありがとうございます！激アツ、凄く嬉しいです！風景を思い描いていただけて良かったです。これからも少しずつですが書き進めていこうと思いますのでまたご覧頂ければ幸いです。 (2021年10月11日 0時) (レス) id: d7c2a5623f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K | 作成日時：2021年10月2日 19時
