化け物は暖かさを知る3【角名倫太郎】 (ページ37)

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貴方side

夏油さんの使役する呪霊と柊が戦っていた

柊はもうボロボロで交わすのが精一杯

貴「柊！！」
柊「くっ、！魅音様！」

私は柊に駆け寄り状態を見る

柊「魅音様…足…」
貴「もう大丈夫。柊…今までありがとうね」
柊「＿＿もう宜しいのですか？」
貴「うん。もう柊の力は借りない。助けてくれて…今までありがとうね。ゆっくり休んで」
柊「、承知しました」

私は柊との契約を切る

元々柊には足が動くまでの間力を貸して欲しいと私が頼んだのだ

柊は火の鬼の霊性

柊がいた土地は復興している

柊には帰る場所があるのだ

ずっと私に縛り付けておくのは気が引ける

自分の土地で、ゆっくり休んで欲しい

そう思い契約を解いた

柊「魅音様っ！私は、魅音様とご一緒出来た事、心より嬉しゅうございます！」

貴「私も柊と一緒にいられて良かった…私を支えてくれて、ありがとう！」

柊は消えた

夏「このタイミングで使役していた特級を逃すとは…」

貴「…私はもう、自分で歩いて行ける。私は私自身の力で夏油さんと戦う！」

夏「へ～、それは楽しみだ」

大丈夫、私は1人じゃない

倫太郎がいる

家族も…私の中にいる…

だから、大丈夫

貴「術式開門"暗影"(あんえい)」

自身の周りが黒い霧に包まれ、目は黒く、髪は黒に染まり腰まで伸びる。

"暗影"は、その身を捧げる術式

夏「まだそんな余力が残っていたのか…良いだろう、来い！」

貴「…」

私は夏油さんの呪霊に向かって蹴りを入れる

呪霊はぶっ飛び、変形している

夏「く、くはははは！！！流石だよ魅音！お前はそうでなくては！」

貴「…」

殴り、蹴り、殴り、蹴り

ただ呪霊に攻撃する

夏「さあ！もっと見せろ！その力で猿共を消せ！」

夏油さんの使役する一級から特級…5体の呪霊がこちらに向かってくる

貴「…」

5体きたところでやる事は変わらない

殴り、蹴り、殴り、蹴り

貴「…」

夏「これが"暗影"か。良い術を見させてもらったよ。あと10体魅音にあげるから遊んでな。私はそろそろ東京に戻るとするよ」

夏油さんは歩き出し姿を消した

ここにいる10体の呪霊は全て特級

悟さんなら余裕なんだろうが…私に払う力があるだろうか

"大丈夫"

心の中で聞こえる

貴「…」

私は呪霊に向かって歩き出す