化け物は暖かさを知る3【角名倫太郎】 (ページ30)

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貴方side

この声、知ってる、忘れようと思っても忘れられない声

私は声のする方に顔を向ける

貴「夏油、さん……」

夏「久しぶりだね、魅音」

貴「なんで…悟さんに…殺.されたんじゃ…」

夏「死んだよ。でもここにいる」

どういう事？去年憂太と戦った後悟さんに…なんで…

夏「意味がわからないって顔してるね。そうなるのも仕方ない」

貴「…夏油さんが、やったんですか」

夏「なにが？」

貴「夏油さんが…一ノ瀬さんや佳奈ちゃんを、巻き込んだんですか！！」

呪詛師の気配はしていた

けど夏油さんだとは思わなかった

だって全然気配が違うんだもの

夏「そうだよ。私がこの猿達に魅音を手にかけるよう仕向けた」

貴「っ、！」

夏「魅音、お前はやはり凄いよ。感動した。私と一緒に東京へ行こう。そして、五条悟を封印して非術師をこの世から消し去るんだ」

貴「な、に言って」

悟さんを封印？消し去る？何を言ってるの？

夏「拒否権は無いよ、だってお前は私の道具。"化け物"に意思は必要ない」

道具で＿＿"化け物"＿＿

そう、そうだ、私は"化け物"

化け物の私は、この人がいないと生きていけなかった

でも今は

貴「……です」ﾎﾞｿｯ

夏「なに？」

貴「嫌です！」

私はもう、道具じゃない

貴「"化け物"でも道具でもない！私は1人の人間です！自分の意思で夏油さんには着いていきたくありません！」

そう

私は1人の人間

それを教えてくれたのは

君だよ

倫太郎

夏「…はあ、猿に洗脳されたか。従順じゃないペットは要らないよ」

夏油さんは自身から特級呪霊を出した

夏「これで最後だ。魅音、私と一緒に来なさい」

貴「行けません。私は非術師を守る呪術師です」

夏「そうか…残念だよ。ならお前は用済みだ」

貴「絶対に負けません」

夏「その状態で良く言うよ…いけ！」

特級呪霊がこっちにくる

貴「柊！！」

柊「参ります」

柊に特級呪霊の相手を任せ

私は"空移"で倫太郎の元へ飛んだ