化け物は暖かさを知る3【角名倫太郎】 (ページ27)

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角名side

夏油が魅音の話を終えた

そんなはずがない、ある訳がない

認めたくなかった

魅音は優しい女の子

でも＿＿これが真実

夏「魅音の行いを僕は称賛しているよ。あんなに従順なペットはいない。なのに逃げるなんて」

夏油はため息を零し魅音を見た

夏「自分は何の為に力を得たのか。手を差し伸べただけであれだけ猿共を消せるんだ。私は魅音に道を与える存在、だから迎えに来た」

確かに非術師に手をかけた事はいけない事だ

でもそれは魅音に誰も優しさの手を差し伸べなかったから

今は違う

角「魅音は道具じゃない、1人の人間だ。あんたのやり方は魅音を縛るし傷つける」

夏「猿が何を言っても無駄だよ、魅音は私の所にいるべきだ。これは運命なんだよ」

角「魅音は未来を生きようと、自分の力を受け入れようと頑張ってる…あんたといたら魅音はまた自分を否定して塞ぎ込む！」

夏「話がわからない猿は嫌だな、魅音は"化け物"なんだ。その"化け物"を僕はこれから使うから猿が何を言っても無駄だよ」

角「使う…？」

夏油は俺達の方を向きこう言った

夏「今日、19時より東京渋谷を中心に、日本にいる全ての非術師を消す。魅音は私達と共に非術師を消す為の道具として使うんだ。だから今こうしてここに迎えに来ている」

そう言った夏油の顔は酷く楽しそうだった