化け物は暖かさを知る2【角名倫太郎】 (ページ37)

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。ページ37

角名side

魅音用の浮き輪を準備して海に入る

貴「倫太郎、絶対離れないでね！」
角「大丈夫一緒にいるよ」

海の上に浮いた魅音

俺達はのんびり海に浸かっていて、侑達は誰が1番長い距離を泳げるか競走していた

貴「気持ちいね～」

魅音は浮き輪でバランスを取りながら楽しんでいた

角「ちょっと移動しようか。ちゃんと捕まっててね」
貴「おぉ！倫太郎速い！速すぎるって！」

浮き輪についた紐を取り泳ぐ

少しだけ沖の方に来た。と言っても俺は頑張れば足がつくくらいなんだけど

角「はい到着ーどう、ビックリした？」
貴「急にあんな速くなったらビックリするに決まってるよ！」
角「ハハ、良かった」
貴「良くない！」

魅音の浮き輪に捕まりのんびりとした時間が流れた

それにしても

角「(細いのに…胸あるなー)」

俺の目の前には水着姿の魅音

海水で濡れている為水着は肌にピッタリとくっついている

俺はジーッと見ていた。それに気づいた魅音は

貴「どうしたの？」
角「あ、いや…可愛いなって思って」

嘘はついていない、と心の中で呟く

貴「～～ｯうるさい」
角「えー本当の事言っただけなのに」
貴「急に言うの心臓に悪いからやめてくれる？！」
角「…俺が可愛いって言うと魅音はドキドキするの？」

心臓に悪いって…そう言う事だよね？

貴「…だったら悪い」

魅音はそっぽを向いた

けど耳まで赤いの見えてるよ

角「魅音？」

魅音の顔を覗き込む

貴「！こっち見んな！」
角「見るなと言われたら見たくなるよね？」
貴「確かに…いやダメ！ってうわ！」

バランスを崩し浮き輪から魅音の体が落ちた

角「魅音！」

俺は咄嗟に魅音の脇の下に腕を通して自身の体に引き寄せる

角「びっくりした…危ないから暴れな…いで」

引き寄せる…つまり魅音との距離は0ｾﾝﾁ

密着している状態

濡れている事も相まって魅音の体の感触が伝わる

魅音の胸が当たり、俺の足は魅音の股の下にある

これは

非常にまずい！

角「ご、ごめん！慌て、その」

何か言わないとと思い、口をモゴモゴしていると

貴「大丈夫…ありがとう」

そう言った魅音の顔は真っ赤だった

俺の腕から離れた魅音は浮き輪に戻った

貴「…戻ろっか」
角「…そうだね」

俺は浮き輪の紐を掴み岸の方へと進んだ

その間は無言だった

魅音は今どんな気持ちなんだろう

俺と同じ気持ちだったら…いいのにな