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１２月２５日。
案の定、冬だからなのかかなり低い温度だったが、あまり俺にとっては苦ではない。
なんなら、Aが産まれる前の真冬と二人で住んでいた時の方が寒かったし、めちゃくちゃ苦だったような気がする。
俺がため息をつけば、白くなった息が出てくる。
『……なれない』
バレないようにって染めたこの黒い髪も、この自分のキャラでは考えられない服装も。
俺は自分の髪に触れてため息をつくと、少し前に一際大きな家があるのが見えた。
『でっか……』
ついボソッとそんな言葉が出てしまった。
ちゃんと調べていたため、羽葉姉妹の親が事業で成功して金持ちだということは知っていたが、まさかここまでとは思っていなかった。
でも、カーストでいったら上位に入るのは当たり前だということが分かった。
俺はなぜか門のところにSPとかの人がいないことを不思議に思いながら、少し風の影響で開いていた門をくぐった。
『広……てかまじで防犯カメラないのか』
壁や角を注意深く見るが、防犯カメラらしき物は見つからないうえ、隠しカメラがあるかとも思ったが、カメラを隠せる場所すらなかった。
上を見れば、一つだけ明かりがついている部屋があり、風でカーテンが揺れていた。
あそこがあの姉妹がいる部屋か……
俺は辺りを見回すと、姉妹がいる部屋のすぐ横に木が生えているのが見え、視線を下げていけば塀から木へといけば、あの姉妹がいる部屋に行きやすいということが分かった。
まぁ行けるか行けないかはともかく……
いやでも最近運動してないんだよなぁ……
『頑張れ彼方……Aと真冬のため……Aと真冬のため』
俺は自分にそう言い聞かせると、深呼吸をした。
さぁ、行こうか。
ここからは一ノ瀬彼方ではなく、悪い子を拐いに行くブラックサンタクロースとして。
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あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - 清羅さん» ありがとうございます。そこまでこの作品に対して言っていただけて嬉しいです。更新頑張らさせていただきます。 (2020年8月5日 19時) (
レス) id: 519239ae11 (このIDを非表示/違反報告)
清羅(プロフ) - コメント失礼します。この話を読んでからブラッククリスマスを改めて聞くと今まで気づかなかったようなことに出会えたように思います。今まで読んだ作品の中で一番心を打たれた作品です。お忙しいとは思いますが更新、楽しみにしてます。 (2020年8月5日 19時) (レス) id: 5ca9b876de (このIDを非表示/違反報告)
あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - 千々さん» ありがとうございます。そんなことを思いながら読んでもらえて嬉しいです。続き、しっかりと最後まで書かせていただきます。 (2020年5月23日 16時) (レス) id: 519239ae11 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - ブラッククリスマスを聴きながら、一つ目から読んでいたら本当に心がいたくなりました。大切に思っていたからこその行動に泣きたくなりました。続きを楽しみにしています。 (2020年5月23日 15時) (レス) id: a6aff5c4e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あづの ひみ(元朝日菜薔薇) | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/AdAsnhmp/
作成日時：2020年5月23日 10時
