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第弍話 ページ4

瞬間、浮かんでいた男達が地面に叩きつけられる。…この際、私が叩きつけたという事は置いておく。
どうやら男達は気を失ったようで、誰も何も言わない。

「…ほ、」
そこでハッと気付き、後ろに振り返る。

「あ、あの、大丈夫、ですか…」
男の人を見ると、ニコ、と微笑んだ。

「あァ、私なら大丈夫。いやはや、こんな可憐な少女に助けられるとは思ってもみなかったよ」

「えっと、大丈夫なら良かったです。…それじゃあ私はこれで……」
大通りの方へ向きを変え、歩き出そうとしたその時。

「いやいや、助けてもらったというのに何もしない訳にはいかないよ。そうだ、近くに私の職場があるんだけど、良ければお茶でもどうだい?」
真正面に立たれ、至近距離でそう言われる。

「いえ、そんなつもりでした訳じゃないので…お気遣いは有難いですが、用事もありますので……」

「いいんだ、これは私の感謝の気持ちだからね。すぐ近くだから、ね、ほら」
太宰という人はそう言い私の背中を押してくる。
ちら、と時計を見る。時間まではあと一時間あるし、こんなに言われちゃもう仕方がない。
この人に押されるがまま、この人の職場まで行く事にした。
 
歩いて七分。着いたのは五階建てくらいのビルだった。

「ここの四階が私の職場でね、早速行こう」
中に入ると、なかなかの古さだった。どうやら一階はカフェのようだけど、客は誰もいない。

「さァさァ、乗って乗って」
そう言われ乗ったのはこれまた古いエレベーター。乗り込む時に、板の軋む音がした。
上へと上がっていき、すぐに四階についた。エレベーターの扉が開き、長い廊下が目に入った。
どうやら結構広いビルらしい。

「ここだよ!」
駆け足で一つの扉の前へ行った太宰という人は、ニコニコして私を待っている。
扉の前へ立つと、扉に文字が書いてある事が分かった。

「武装……探偵社…?」

「そう!私の勤めているここは、探偵社なのだよ!皆良い人ばかりだから緊張しなくて良いよ!」
そう言われても、初対面の人が何人もいるのに緊張しない方がおかしい。
そんな事を思いつつ、重い扉を開けた。

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捺16 - 九尾 シヨさん» コメント、そして嬉しい言葉ありがとうございます!なかなか更新出来ない日が続いてしまっていますが、そんなコメントを頂けるととても嬉しいです!これからもどうか気長にお待ちくださいませ…! (2017年9月23日 17時) (レス) id: fb627c24bc (このIDを非表示/違反報告)
九尾 シヨ(プロフ) - 面白いですね! 頑張ってください♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪ (2017年9月10日 17時) (レス) id: 68aec8586a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:捺16 | 作成日時:2017年8月14日 23時

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