【文スト】君が愛しくて【男主】【短編集】

中島 敦【嫉妬】 ページ9

むこうで鏡花ちゃんとAさんが
楽しそうに会話している声が聞こえる。


……いや、別に束縛とかじゃないけど。

でも、少し不安になる。


やっぱり男の僕なんかより
女の子のほうが好きなんじゃ無いかって
考えてしまう。


「……はぁ」


溜め息を吐いて、机に突っ伏す。


「あーつーしーくんっ」

「うわぁ!!?」


突然、上から降ってくる声に
驚いて椅子から立ち上がる。


「……Aさん」

「あのね、さっき鏡花ちゃんからね」


……「鏡花ちゃん」

Aさんの口から他の人の名前が
出てくると、胸がズキンと痛む。


……僕はこんなにも欲張りだったか。


何か、僕に話してくれているらしい
Aさんの声は僕の耳に届いてはいない。


「Aさんは、ズルい」


僕はAさんを抱き締める。


「え、って敦くっ………」

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Aさんが何か言おうとしたのだろうが
僕はそんな事、お構い無しに口を塞いだ。


舌を絡ませる度にびくっと震える体。


……全てが愛おしくて堪らない。



体が熱くなっていくのが分かる。


でも流石に此処ではマズイだろう。




残念だけど、御預け だ。




………何がズルいのか、
今夜分からせてあげますから。






Aさん。

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つむぎさん
リクエストありがとうございました!

「嫉妬」や「ヤンデレ」は
キャラクター視点のほうが書きやすいので
勝手に敦くん視点で書かせて頂きました。

嫌であれば遠慮なくどうぞ!
書き直しますので……!!

よろしければ、次の敦くんの「ヤンデレ」も
敦くん視点で書かせて頂きます。

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