七話 ページ9
「広津さん、薬がらみで問題を起こした部下は、早々に切り捨てた方が良いよ」
僕はそう言って目を細めた
広「薬？」
太宰さんは流石だねえ、と言って笑った
広「否、そのようなものに手を染める者はおりませぬ。無(「ダウト」
僕は遮って嘘だと指摘した
/太「「腰の拳銃」」
太宰さんと云って二人で彼の腰を指した
彼は背広の帯に挟んでいた銃を手でさっとかばった
条件反射だろう
「広津さんは普段銃を持ち歩かないよね？そんなの持ち歩かなくっても十分な異能者だもの」
太「しかも、広津さんは武具の類は大切に扱う人だから、ベルトに存在に挟んだその扱いからして、その銃は私物でも商品でもない。手入れの具合も加味すると、部下の所有品だ。でしょう？」
広津さんは黙ったままだ。僕は太宰さんの後を続けた
「部下から借りているわけでもないね、朝っぱらから血生臭い案件は無いもの。取り上げたんだよ。そのグリップに白い粉と僅かな血痕。でも貴方には粉も血も着いていない。部下が薬絡みで騒動を起こしたんだ。広津さんの目の隈からして昨晩。それで部下をグルグル巻きにして、武器を取り上げた…何を知ですか分かったもんじゃあないからね」
広「それは」
彼は押し殺した声で言い返そうとした。
僕は之を遮るようにつづけた
「その部下はねえ、広津さん。僕には到底理解できないルールを破ったのだよ。此処の掟を破ったんだ。薬は利益が大きい、でも、その倍以上の面倒事も一緒に引き連れてい来る。特務課とか､マトリとか、我々の失敗を今か今か止まっている奴らに美味しい美味しい餌を撒くことになる。武器を取り上げるだけじゃ足りない、さっさと切り捨てるべきだよ」
広「しかし…」
太「広津さん」
太宰さんが切り出した
太「私は何故か判らないけど幹部なんて神輿に担ぎ上げられてる。セラちゃんも公表こそされていないけど、この子のリストを見れば、判り過ぎるくらい、その地位の人間の者だ。それ以上だね。幹部になればいやでも部下が出来る。でも、不出来な連中を使って成果を上げるなんて私の柄じゃあない。だから私は、勿論セラちゃんも、不出来な奴はさっさと切り捨てるようにしているのさその部下は処分すべきだよ」
広「…申し訳ございません」
彼は絞り出すように云った。でも、処分するとは云わなかった。
多分太宰さんは僕と同じように冷ややかな目で彼を見てると思う。
値踏みして、使えるか否か判断する目で…
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幸祐 - ネムムさん» 指摘、ありがとうございます。 (2017年3月9日 13時) (
レス) id: 7384e0d041 (このIDを非表示/違反報告)
ネムム(プロフ) - 続編おめでとうございます。前作・今作共にですが、オリジナルフラグを外してくださいね。 (2017年3月3日 17時) (レス) id: 2bd2d16489 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幸祐 | 作成日時：2017年3月3日 17時
