六話 ページ8
翌日
何時も通り太宰さんの背に負ぶわれて外を歩いていた
ただ、何時もと違うのは、其の理由が一寸拙い件である事
因みに、そんな状況下であっても僕も呑気なもんでケータイゲームをしている太宰さんにちょくちょくアドバイスしてる
「着きましたよ、太宰さん」
目的地が目に入ったのでそう教える
太「おっはよー皆さーん。待ってね今、この難関面をクリアする所だから。ーあ、拙い抜かれた！喰らえ、爆撃！げぇ、避けられた！」
「…だから、タイミングですって…」
太「ああ、もう、この面をいくらやっても突破できないのだよ！」
だから、タイミングと、スピードの問題だって…
太「このカーブが曲者でね、此処を潜る時は何時も―ああ、また抜かれた！」
広「太宰殿、セラ殿」
広津さんがおずおず声をかけてきた。
ん…？殿って…？
広「御足労、恐縮です。武器庫の警備の者が討たれました。状況ですが―」
太「マフィアの武器庫を襲うなんて命知らずは久し振りだね！手口は？」
「僕が充てる―！ンー…皆9ミリを10から20．即死だね当たりかい？」
広「さ…流石です。その後、保管中の銃火器が盗まれました。自動拳銃が４０挺、散弾銃が8挺、狙撃銃が２艇に手りゅう弾が８０発、起爆式の高性能爆薬が合計１８キロ。出入りを管理する電子暗証錠は正規の番号で開錠されております｡番号の流出経路は未だ―」
それだけ聞ければ十分だ
太「じゃ見てみるよ。これお願い」
太宰さんは広津さんにゲーム機を渡した
広「は」
太「中盤コースの直線でタイミングよく加速装置を消費うのがコツだよ」
…タイミング性皆無の貴方に云われても…
太「それで死体は？」
広「は、その、遺体は消波岩の側に並べてーむ、こ、これはどのようにボタンを押せば」
「…逆さだよ…」
そう助言して、太宰さんがしゃがむと同時に僕も地面に降りた
チッと思わず舌打ちする
「だらしないなあ。昼寝でもしていたんでしょうか？」
太「そうかもねえ。断層はほぼ貫通」
「短距離からの短機関銃。かなり手馴れてる…兵士・軍人かな？」
太「それは調べてみないとね。監視映像は？」
広津さんを見ると悄然とした顔で手元のゲーム機を見下ろしてる。
どうやら失敗したようだ
広「面目次第も御座いません」
消え入りそうな声で彼は呟いた。
「広津さん、薬がらみで問題を起こした部下は、早々に切り捨てた方が良いよ」
僕はそう言って目を細めた
広「薬？」
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幸祐 - ネムムさん» 指摘、ありがとうございます。 (2017年3月9日 13時) (
レス) id: 7384e0d041 (このIDを非表示/違反報告)
ネムム(プロフ) - 続編おめでとうございます。前作・今作共にですが、オリジナルフラグを外してくださいね。 (2017年3月3日 17時) (レス) id: 2bd2d16489 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幸祐 | 作成日時：2017年3月3日 17時
