五話 ページ7
「太宰さん…」
その日も、何時もの様にバーの帰りを太宰さんにおぶられて帰っていた
太「何だい?」
「安吾さん、嘘、付いてた」
太「付いていたねえ」
「もう、御終い…?」
太「まあ、微妙な線だね。何かあったのかも知れないし、例えば…首領にそう云われていればそう云わざるを得ない」
「その可能性は…」
低いだろう。それに…
「貴方もそうは思っていない」
太「まあね、思っていないよ」
「また、壊れて、無くなる…太宰さんの云う通りです。何時も、何時も…」
欲しいと、そう願うものは何時だって、その願いを嘲笑うかのように手元から離れていく。
”欲を持つな、持てば己を滅ぼす。”
最初に太宰さんに、教わった事だ。
全くその通りで、欲を持っていたら、此方の身が持たない．感情なんて…無くなって仕舞えばいいのに…そうしたら、痛くなんて、無いのに…
太「痛むかい?」
「…一寸、今回は…痛い、です。温かい場所、太宰さんの次に、出来ると思ったのに…壊れちゃうから。…ほんの一寸だけ。太宰さんは?太宰さんは大丈夫ですか?」
太「私もだね。でももう平気だよ。まあ、珍しく、欲は出てしまうけど」
「そうですね…」
僕は顔を埋めてそうつぶやいた
欲、ばっか出ますよ、僕は…
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幸祐 - ネムムさん» 指摘、ありがとうございます。 (2017年3月9日 13時) (
レス) id: 7384e0d041 (このIDを非表示/違反報告)
ネムム(プロフ) - 続編おめでとうございます。前作・今作共にですが、オリジナルフラグを外してくださいね。 (2017年3月3日 17時) (レス) id: 2bd2d16489 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幸祐 | 作成日時：2017年3月3日 17時
