三話 ページ4
織「それほどに哲学的な思考をしていると云う事は、仕事で失敗をしたのか？」
太「そう。そうなのだよ。失敗も大失敗さ」
恐らく、彼は唇を尖らせ、膨れているだろう
今回はかなりの期待はずれだったのだ
太「囮作戦でね、事の発端は…」
と今日の出来事を事細かく織田作さんに説明していく太宰さん
太「お蔭でまた死にそびれた。詰まらないなあ」
彼はそう云って深く溜息を吐いた
織「その組織は何処の連中だった？」
太「うちの元気っ子達が逃げそびれた奴を捕虜室で小突き回してるから、直に吐くんじゃないかな」
「僕もやりたいな、出来ますかね？」
太「そうだね、そこは一寸期待しとくかい？」
「そうしておきます」
織「…また傷が増えたな」
太「増えたねえ」
「年中太宰さんの躰は何処か修理中ですからねえ」
太「修理中か、面白いこと云うねセラちゃん」
織「その脚の怪我の理由は？」
太「『不意の怪我をしないために』っていう本を歩きながら読んでいたら、排水溝に落ちた」
「しかも『本を読みながら歩かない』って書いてあるページの時に。タイミングが善いんだか悪いんだか、今一な所ですね」
織「ではその腕の怪我は？」
太「車で峠をブッ飛ばしてたら崖から落ちた」
よく助かりましたね、それ…
織「ではその額の包帯は」
太「『豆腐の角で頭をぶつけて死ぬ』という自 殺法を試した」
織「豆腐で怪我したのか？」
彼は目を剥いた
「僕もね、一緒にやったんですよ、すごい楽しかったの」
太「豆腐を堅くするため、独自の製法を編み出したのだよ」
「塩で水分を抜いたり、重しを載せたりしたんだよ」
太「自前の厨房でね。お蔭で釘を打てるほど堅くなったし、組織の誰よりも豆腐の製法に詳しくなった」
織「その豆腐は美味いのか」
「うん！美味しいよ！」
太「悔しい事にね…薄く切って醤油で食べるとものすごくおいしい」
多分、太宰さんは心底不本意だといった顔をしているのだろう
要は彼は自 殺以外,ほぼ全ての事が出来てしまうのだ
織「うまいのか…今度食べさせてくれ」
「…豆腐パーテイ？面白そうですね」
？「織田作さん…今のそれ,突っ込む所ですよ。」
知人の来客のようだ
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幸祐 - ネムムさん» 指摘、ありがとうございます。 (2017年3月9日 13時) (
レス) id: 7384e0d041 (このIDを非表示/違反報告)
ネムム(プロフ) - 続編おめでとうございます。前作・今作共にですが、オリジナルフラグを外してくださいね。 (2017年3月3日 17時) (レス) id: 2bd2d16489 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幸祐 | 作成日時：2017年3月3日 17時
