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記憶 ページ33

『…え?』

太宰「さてと、何処に行きたい?」

『いや、あの、どうして急に?』

まあいいじゃあないかと太宰さんは笑った。
久しぶりに逢ったと思えば逢引しようなんていきなり言われて

何を考えているのだろうか

太宰「よし!じゃああそこにしよう!」

太宰さんは私の手を取ると少し早く歩き出した。




『此処って…』

太宰「君、此処の琥珀糖が好きなんだろう?」

休みには何時も通っていた小さなお店
此処の店員さんとは普通に接することが出来る。

『確か…あれ……』

太宰「?どうしたんだい?」

『誰かが私を此処へ連れて来てくれたんです。
  でも……その誰かが思い出せないんです。』

太宰さんは何も言わなかった。
だけど、口元は笑っていた。





ーーーーーーーー




Aちゃんを連れ出すことは出来た。
勿論、私は彼女の事が好きなわけではない。

作戦としては中也との思い出が在る所へ行って
記憶を取り戻すというものだ。

とはいえ、正直に言うと不確定要素ばかりだ。
なのにどうして私はこんな事をしているのだろう。

『美味しい〜〜!』

琥珀糖を幸せそうに頬張る彼女をぼんやり見つめる。
食べ終わると少し淋しそうな顔をした。

太宰「どうかしたのかい?」

『あっ、えっと…』

何だか言いづらい様子。

太宰「遠慮しなくてもいいよ。」

『……もやもやするんです。』

おっ。
頃合いかな。

以外と早かったねえ
もう少し一緒にいて中也に嫉妬させたかったのだけれど。
此処は一肌脱いであげるとしよう。





ーーーーーーーー






『太宰さんが此処へ連れて来てくれて、嬉しいです。
  でも、何だかもやもやするんです。』

太宰「うん。」

太宰さんは真剣に、でも笑顔で私の目を見た。

『初めて此処に連れて来てくれた人が
  どうしても思い出せないんです』

何時も優しく接してくれた人
何時も頭を撫でてくれた人

太宰「それは、君が一番よく知っているんじゃないかな」

『っ!』

橙色の髪

青い瞳

無邪気な笑顔

頭の帽子

ポートマフィアの幹部
















初恋の人




『太宰さん、私行ってきます』

太宰「何処へ?」



















『……好きな人の所に!』




今度こそ伝える













貴方が好きですって

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 中原中也 , 文スト   
作品ジャンル:恋愛
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雷牙 - 作って頂けると幸いですが無理はなさらない様お願いします (4月15日 21時) (レス) @page38 id: 93fa3720ae (このIDを非表示/違反報告)
黒崎百合(プロフ) - え、続き、作って頂けるんですか!?即答するレベルで見たいです!!! (11月19日 1時) (レス) @page38 id: 4f63239270 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 冬花(プロフ) - subari0417さん» いえいえ! (8月27日 0時) (レス) id: b2b1031b4f (このIDを非表示/違反報告)
subari0417(プロフ) - 翡翠 冬花さん» 教えて頂いてありがとうございます!これからも頑張ります! (8月26日 23時) (レス) id: 2b937a7751 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 冬花(プロフ) - オリlフラ立っちゃってます!(話大好きです、これから頑張って下さい!) (8月26日 23時) (レス) id: b2b1031b4f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すばり | 作成日時:2023年8月22日 18時

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