人嫌いな彼女【中原中也】 (ページ27)

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誘拐ページ27

【拝啓、ポートマフィア様
あなた方の元でA様が居たとて
意味はありませぬ
そこで、私の元で支えてもらう事にしました

以上。】

入口にあった手紙には
それだけが記されていた。

俺は考える前に体が動いていた。

樋口｢中也さん！？｣

樋口の引き留める声を無視し、
急いでAの居場所を突き止める。

ゼッテェ助けてやる

ーーーーーーーー

誘拐犯｢さあてと、いい加減降参したらどうですか？

　須宮Aさん。｣

痛い

左腕にはナイフを刺され、体中殴られたせいか、
感覚が薄れているのが分かる

『…何がしたいんですか』

気分が悪い

誘拐犯｢貴方は生き物が好きで人間が嫌いだそうですねぇ。｣

ニタニタと笑っている男
こんな縄、直ぐに外せる
しかし、感覚が薄れているせいで上手く外す事が出来ない。

誘拐犯｢しかし、私は思うんです。
　貴方の大好きな生き物を傷付けているのは
　貴方でしょう？｣

何を言っているんだ
そんなはずない
傷付けているのはお前らだ

誘拐犯｢4年前、貴方は此処で一つの組織のボスを殺した。
　ただし、沢山の命を奪って｣

『！？』

何故それを…？
思い出したくなかった記憶が蘇る。

誘拐犯｢貴方の異能は確かに貴方にとって仲間でもある。｣

『やめて』

誘拐犯｢しかし、呪いでもある｣

『やめて!!』

嫌だ

思い出したくなかった
中也さんと合う前、私はこの異能で

＿＿＿＿＿自分の母親を殺した

ーーーーーーーー

立原｢Aさんの居場所がわかりました！！｣

一同が集まる

そして、その場所を見て俺はあることを思い出す

此処は

4年前
Aの異能力が暴走を起こした場所だ。

車に乗り込み、直ぐに地図の場所へ向かう

嫌な予感がする。
全てが崩れ落ちるような

中原｢頼むから無事でいてくれ…！｣

俺は車の中でただひたすら願うことしか出来なかった。