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「…って感じで、此方の世界に来た」


「……また、とんでもない生徒が来ましたねぇ」


クロウリーは自分の話を聞いた後、そう呟いた。そして言葉を紡ぐ。


「…残念ながら、世界地図どころか、有史以来どこにも貴方の出身地の名前は見当たりません。ましてや鏡が『全ての寮に適している』なんて言うのも初めてです。貴方の様な魔法士の逸材を見つけて喜べるものも、こうでは悩むばかりになってしまいます」


「光栄なモンだな。まァ俺は何処でも構わねェ、何ならもう使ってねェボロボロの場所でも良いぜ」


面倒臭そうにクロウリーにそう返す。


「なら…学園内の今は使われていない建物を使っていただきましょう。掃除すれば寝泊まりぐらいは出来るはずです」


「あァ、それでいい。その間に元の世界に戻る方法を探す」


「……ですが条件があります」


「は?」


自分は学園内で戻れる方法のみを探すつもりだった為、思わず聞き返してしまった。

それを気にする様子も無く、クロウリーは続ける。


「貴方には魔法が使える、それも人一倍強い魔力を持っています。ナイトレイブンカレッジの学園長としては、貴方を手放す等勿体ないのです」


「……つまり?」


「貴方にも、此処の生徒として通っていただきます!今なら大サービスで、特待生としての入学です!私、なんて優しいんでしょう!」


「……はァ…」


自分で勝手に特待生にすると言っておいて自分を褒め称えるクロウリーを冷めた目で見る。

それでも声が何となく自分の上司に似ている為、突っ込みたいとも思わない。


「では善は急げです、寮へ向かいましょう。少し古いですが、趣のある建物ですよ」


その言葉に、少し嫌な予感がした。

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雪見だいふく - ちゅやかっこえぇ┏( ^ω^ )┛ (2021年10月24日 22時) (レス) @page41 id: 7c6b1438f9 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー大好き!!(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!更新頑張ってください!! (2020年10月6日 0時) (レス) id: 2d39102061 (このIDを非表示/違反報告)
苑歌(プロフ) - やばい。面白すぎます!続きがめちゃくちゃ気になります!こんな感じの話を求めてました!応援してます!無理はしないでくださいね。 (2020年9月19日 22時) (レス) id: b9c45128c7 (このIDを非表示/違反報告)
死の林檎@Get along同盟???????(プロフ) - ぎゃあァァァァァ(((うるせェよ ktkr(^q^) ファンです!!頑張って下さい!応援しています!一生ついていきます!!! (2020年7月6日 16時) (レス) id: 6c1b6d3d5d (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 仁兎さん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです! (2020年7月5日 21時) (レス) id: ff02591f43 (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2020年5月11日 12時

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