君のいない探偵社 ページ6
私はは二人の異能力者を倒した日の事を全て思い返すと自分の罪を思い出し唇を強く噛んだ。
思い出さなければ良いのに思いだしてしまう、人間は本当に面倒臭い生き物だ
太宰 「Aの手、余り温かくないね・・・、早く目覚めてよ」
そんな我儘を云ったところでAに声は届かないし目覚めない。唯々虚しくなるだけだ。
そんな事私自身も分かってはいたが云わないのは無理だった。
私は少しの間だ茜色の空を見ていたがAに視線を向けて口を開いた。
太宰「ねぇA、本当に凄い事してくれたね君は、君のせいで社内は大混乱だよ
乱歩さんは何時もと全然違って静かで暗いし、敦くんは情緒不安定で泣き出すし
鏡花ちゃんは其れに釣られて泣き出すし、国木田くんなんて何時もないミスを何度もするし
私は・・・、私の左隣が冷たくて仕方がないんだ、早く戻ってこないとAちゃんの席資料置き場になっちゃうよ〜?」
そう云ってもAちゃんは全く反応してくれない。
嗚呼寂しいねぇ
太宰 「・・・嘘。
ねぇAちゃん、君は知らないだろうがね私が人を救う側に来て私に温もりを最初にくれたのはAちゃんなんだよ?
何度も私の名を笑顔で呼んで、私を笑わせてくれたり慰めてくれたり怒ってくれたり
君から居なくなる何て今まで君に酷い態度を取った私への罰かい?
其の罰は受ける、だけどね・・・
私の生きる意味には君が居ないと意味が無いんだ」
私は零れそうになっている涙を引っ込めようとした。
嗚呼、Aちゃんが見えないよ・・・
私は十分自分のした事に反省しているのだけれどAは其れを許さないかの様に眠っている。
太宰 「君が私に死ねと云うならば私は死ぬよ、其れが君が起きる対価になるのならね」
私はAの手を両手で握ると苦しそうな声で「起きてよ」っと云った。
「起きる格率は非常に低い」
そう云った医者の言葉を思い出した。
太宰 「涙が止まらないんだよ、Aちゃんっ」
何時も何でも知って風な口ぶりをしている私でも今回ばかりは何も出来ない。私は天才だけど万能ではないのだよ!
私は「又来るよ」と云う意味を込めて愛読している『完全自 殺読本』を棚の上に置いて病室を出て行った。
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もっち - もう意味わからんくらいに泣きました良作品ありがとうございました (9月30日 0時) (レス) @page46 id: 8abd05d020 (このIDを非表示/違反報告)
夢菜 - もう物理的に心が傷んでやばかったです!号泣してティッシュ無くなりました! (7月27日 12時) (レス) @page46 id: d976c5d16a (このIDを非表示/違反報告)
アスパラガス - ベットの上で読んで、大号泣しました…すごいいい話でしたね!ティッシュもハンカチも無くて、枕がずぶ濡れなんですが!? (2022年5月23日 1時) (レス) @page46 id: 3c601836b6 (このIDを非表示/違反報告)
エイリス - やばい涙がやばかったです!ポケットティッシュめちゃくちゃ使いました! (2022年3月21日 8時) (レス) id: 6d08cb1905 (このIDを非表示/違反報告)
黒芹(プロフ) - 観覧ありがとう御座います!、そこまで泣いてくださって嬉しい?です! (2019年5月29日 15時) (レス) id: e1a12d6e15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒芹 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=huzisamaLOVE26
作成日時:2017年1月5日 13時