肆拾壱 ページ42
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「『藍弥様!』」
Aと中島の声が揃った。
彼の手には紅色の紐と白の勾玉。
これが 彼の言っていあ、欠かせない道具なのだろうか。
藍弥は淡い光を発する勾玉の穴に紐を通し、中島の手首に巻き付けた。
「これでよし。さぁ、行っておいで」
『はい…!』
「えっ、あの、」
状況の読み込めていない中島は狼狽えるが、それも束の間。
爆発音がしたかと思えば、パラパラと上から板やら木の屑やらが落ちてくる。
見上げれば そこには大きな穴が。
そう、太宰がやったのだ。
『敦、力を貸して。』
「何をすれば……」
『先刻と同じ様に、虎の爪で攻撃をして欲しい。』
「でも、それじゃあ…!」
『いいから!……私を、信じて』
真っ直ぐに向けられた瞳に頷く中島。
二人はそれぞれの武器を構え、白露を見据えた。
襲いかかる髪を斬り捨て、白露へと続く道を切り開いて行くA。
それは神楽を踊る巫女のように、軽やかで美しい動き。
滑らかに、無駄がなく、純粋な舞。
「何で……何で再生しないのよォ!」
死に物狂いで髪を操り攻撃を繰り出すが、全て刃によって斬られ続ける。
『はぁぁあッ!!』
「なッ…!?」
…遂に、"道" が出来た。
その僅かな隙を泉は見逃さず、夜叉白雪は天井の穴の方へと白露を吹き飛ばす。
「くっ……満月!?」
そして、白虎は宙へと飛び上がった。
月光に照らされて。
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七海@返事・更新滞ります(プロフ) - 月瀬さん» そう仰って頂けて何よりです。最後の感想失礼致します(よ、良かったです…、しょうもない案では有りますが使用して遣って下さい←← ませ。長文失礼致しました。若し何か御座いましたらボードで御知らせ下さいませ) (2020年1月5日 17時) (レス) id: 94153de35f (このIDを非表示/違反報告)
月瀬(プロフ) - 七海@返事・更新滞りますさん» 楽しそうです!え、書きたい…!← (2020年1月5日 17時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
七海@返事・更新滞ります(プロフ) - 月瀬さん» いえいえ。二回目失礼致します。(そうですねぇ…。在り来りかも知れませんが……『泥棒』系統の噺何か如何ですかね…?(本当、この位しか出なくて済みません……)) (2020年1月5日 17時) (レス) id: 94153de35f (このIDを非表示/違反報告)
月瀬(プロフ) - 七海@返事・更新滞りますさん» ありがとうございますー!是非案ください! (2020年1月5日 17時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
七海@返事・更新滞ります(プロフ) - 完結、御目出度う御座います…!(もう最後の最後迄、度肝を抜かれっぱなしでした…!案……出しても良いのなら、出してみたい所存なのですが…如何でしょうかね…??)長文失礼致しました。 (2020年1月5日 17時) (レス) id: 94153de35f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まふ | 作成日時:2019年12月6日 22時