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肆拾 ページ41




「如何して……如何して邪魔をするの!私は美しく在りたいのよォ!」


長い髪をぐしゃぐしゃと掻き 振り乱す。
狂気に駆られた彼女は、美しく微笑んでいたあの姿の 見る影もない。


「他人を犠牲にしてまで美を求めるなんて……滑稽だね」


冷ややかな瞳で白露を一瞥し、Aの元に歩み寄る。


『太宰さん…』

「Aちゃん、これは君自身の戦いでもある。私達は勿論協力するけれど 1番重要なのは君の強い意志だ」


そして、優しく肩を叩き 笑った。


「私達は君の仲間だ。だから 安心して戦うと良い。」

『ッ……はい!』


力強く頷き、真っ直ぐ前を見据える。

その手には 数枚の札。


『私が彼女の動きを止めます。攻撃は敦がお願い……』

「分かった。」


太宰と泉は数歩後ろに引き、Aは札を構え、中島は脚に力を込めた。

誰が合図した訳でもない。

けれど 動きは揃っていた。


Aの飛ばした札が白露の動きを抑え、その隙に中島が飛び掛る。

けれど札は弾き飛ばされ 物凄い勢いで向かってきた ナニカ(・・・) によって 中島は吹き飛ばされ、壁に打ち付けられた。


「ッ、ぐ……ッ」


そのナニカ、とは…。



「弱いわねェ……うふふ」


白露の髪であった。

藍色の長い髪は生物のように蠢き、目の前の獲物を品定めするように近付いてくる。


夜叉が切り刻んでも、

爪で切り裂いても、

札で抑えても、


止まることなく、再生を延々と続けた。



「うぇ……気持ち悪い」

太宰と泉が顔を顰める。
それも無理は無い。


「……そういえば、何故此処は窓が無いんだい?」

『あの方……いえ、白露は "光" が弱点なのです。月光ですら 光が強ければ……肌は焼け爛れる事でしょう。』

「へぇ……そう、有難う」

そう聞くと 太宰は微笑みを残し、部屋の外に行ってしまった。


「…貴方達全員 私の美しさの元になって頂戴。貴方は珍しい色の瞳、貴女は綺麗な艶のある髪、A 貴女は…その白い肌。」


そう言うと、襲いかかってきた。

全員が間一髪でそれを避けるも、休む間もなく続く攻撃を見切り続けるのはかなり無理がある。


『はぁッ!』

落ちていた刀を拾い上げ、襲ってきた髪を斬り捨てると 不思議な事に 再生しなかった。

それは白露も想定外だった様で、目を見開いている。


『…これは…』


Aが小さく呟いた時、後ろから声が投げられた。



「待たせたね、君達」



藍色の髪を揺らし、彼は現れた。

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七海@返事・更新滞ります(プロフ) - 月瀬さん» そう仰って頂けて何よりです。最後の感想失礼致します(よ、良かったです…、しょうもない案では有りますが使用して遣って下さい←← ませ。長文失礼致しました。若し何か御座いましたらボードで御知らせ下さいませ) (2020年1月5日 17時) (レス) id: 94153de35f (このIDを非表示/違反報告)
月瀬(プロフ) - 七海@返事・更新滞りますさん» 楽しそうです!え、書きたい…!← (2020年1月5日 17時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
七海@返事・更新滞ります(プロフ) - 月瀬さん» いえいえ。二回目失礼致します。(そうですねぇ…。在り来りかも知れませんが……『泥棒』系統の噺何か如何ですかね…?(本当、この位しか出なくて済みません……)) (2020年1月5日 17時) (レス) id: 94153de35f (このIDを非表示/違反報告)
月瀬(プロフ) - 七海@返事・更新滞りますさん» ありがとうございますー!是非案ください! (2020年1月5日 17時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
七海@返事・更新滞ります(プロフ) - 完結、御目出度う御座います…!(もう最後の最後迄、度肝を抜かれっぱなしでした…!案……出しても良いのなら、出してみたい所存なのですが…如何でしょうかね…??)長文失礼致しました。 (2020年1月5日 17時) (レス) id: 94153de35f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まふ | 作成日時:2019年12月6日 22時

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