【文豪ストレイドッグス】太宰治と狼少女2【太宰治】

御礼帰り ページ45

「で、何故君までいるんだ」


「だって君が芥川くんに御礼をしにいくって言い出したから。」

「理由になってない。」




白鯨から脱出する際、運び出してくれた龍之介に御礼をする為ポートマフィアへ言った帰り。

なんでも、今ポートマフィアと探偵社は協定が結ばれているらしくポートマフィアに行ってもなんら問題はなかった。




「あ、その髪飾りまだ持っててくれたんだ」

「当たり前だろう。もらった日のこともちゃんと覚えてる。」


「ああ、君が薬盛られた日ね。顔が赤くて弱々しくてすっごく可愛かった」


「そうだ。ちなみにボクがお礼を言ったあと君が顔を真っ赤にしたのも覚えている。」


「…そんな事もあったっけ」




…やめよう。お互いを死にたくさせるだけだ。

にしても、懐かしいものだ。あれから四年…か。




「ほんと君ってばすっごい綺麗になったよね」

「太宰こそ中身は変わって居ないものの背が伸びてかっこよくなった
女の視線が気になって仕方ない」

「言っとくけど君だって男の視線すごいからね、私すごく心配だよ」



ふっ、と笑うとどちらからともなく手を握り指を絡めた。



「ボクは他の男には目もくれないつもりだから安心しろ。生涯君だけだ」

「Aって時々大胆ですごい嫉妬深いよね」

「嫌いか？」

「好きだよ」






その言葉に答えるように手を握ると、太宰もぎゅっと握り返した。

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