【文豪ストレイドッグス】太宰治と狼少女2【太宰治】

弁解 ページ41

「まあ、そういう事だよ。」



ようやく大方の説明をして納得した一同。

先程は悪かったと頭を下げられる始末だ。



「君たちは悪くない。悪いのは説明をせずに勝手に事を進めた太宰だ。後でしばいておく。」

「ああ、助かる。」



そして直感で感じた。ああ、この男も太宰の所為で苦労をしている。と。

無言で握手を交わした。



「君も大変なんだな。」

「国木田でいい。お前も苦労しているんだな、充戯。」

「Aでいい。国木田。」



そう言うとすごい力で後ろに引っ張られる。言わずもがな、太宰だ。



「残念ながら君に甘える資格はない。精々反省しろ」



今度こそ本気で落ち込んだらしく潔く手を離した。
この場にいる探偵社の一同は呆然とした。

元指名手配犯が探偵社に入る事なら前例がある。泉鏡花の件だ。

しかし横浜一同を恐怖させるほどの指名手配犯が四年前にポートマフィアをやめ、異能特務課に在住しさらに変装して探偵社で働いていた。と、


そこまでして姿を見せずに四年間やってきたと言うのにどうして今になって姿を現したのだろう。


みんなの心象を表すと恐らくそう言う事だろう。




「その辺のふか〜い話は私と彼女の秘密♡」

「ふざけるな。
ともかく迷惑をかけた。社長には話を通してるらしいからこれからよろしく頼む。」




ようやくみんなの了承を得た。

ほっ、と息を吐くとソファーに隣に座っている太宰が口を開いた。




「さて、ここからは親睦を深めるためのおしゃべりと行こうか。」

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