狼少女 ページ35
紫色の髪が揺れているのが視界に入る。
数年間ずっと彼を見てきたと言うのに、本当に久々にあったかのようだ。
「…はあ、狼少女とはどう言う意味だ」
「そのままだよ。せっかく四年ぶりの再会だと言うのに君が私の事を「嫌い」なんて言うから」
「嫌いじゃない。
…嫌いじゃないに決まってるだろう。」
「知ってるよ」
包み込んでいた手を離すと、優しい顔をしてボクに問いかけた。
「それで、四年ぶりの再会な訳だけど……、もう離れないで側にいてくれるよね？」
「…ボクだけが幸せになるのはやはり気が引ける。
…でも側にいるのが太宰の幸せなら…」
「君が幸せなら私も幸せだよ。」
そんなベタな事を言っていたが、嘘とは思えなかった。
「…君がそう言うと…断れない。」
「じゃあ決まりだね！私の家においで
探偵社にも入る？入るよね！じゃあまず探偵社に挨拶でも…あぁ、1番は2人の時間だよね！取り敢えず私の家に…」
「ちょっと待て落ち着け。」
凄まじい速さで進んでいく話に恐怖すら覚えた。
なんか変な単語が入っていた気がする。
「…家は特務課の寮を借りている。」
「でも探偵社に入るなら探偵社の寮があるよ？」
「まず何故ボクは探偵社に入る事になっているんだ」
「…入らないの？」
うっ、そんな目で見つめるな！捨て犬じゃないんだから！
「……か、仮に入ったとしても、寮にはあまりがあるだろう！」
「残念。この前敦くんが入ったからもう余ってない。」
……どこまで計算なんだこの男。
「……それに、四年も会ってなかったんだよ？
2人の時間が欲しいなーって…ね」
ボクは大きく溜息を吐いた。
「………仕方ないな」
そう言うと太宰は嬉しそうな顔をして席を立った。
そしてボクの手を握って立たせるとそのままボクの身体を胸に収める。
「A」
「だ、…太宰？」
「おかえり」
その言葉に反応して上を向くと、唇が重なった。
ほんのり暖かくて、久々の太宰の匂いが鼻を掠める。
「どうしよう、四年間我慢してたからもう限界。触りたい」
「相変わらずの変態ぶりで何よりだ。
…外で妙な事をしたらしばらく口を利かないからな」
「ええ〜！」と言う声を出した太宰の手を引っ張って店を出た。
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紅月天音(プロフ) - 桜紅葉さん» 本当にありがとうございます！ご期待に添えるよう頑張ります！ (2017年2月26日 22時) (
レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
桜紅葉 - お返事ありがとうございます。楽しみにしています。これからも頑張ってください。応援しています。 (2017年2月26日 16時) (レス) id: 54de0e772b (このIDを非表示/違反報告)
紅月天音(プロフ) - 桜紅葉さん» ありがとうございます！番外編の件も個人的に考えております。一応まだ終わらないつもりなので引き続き応援よろしくお願いします！！ (2017年2月25日 18時) (レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
桜紅葉 - この話サイコーです。その後談で夢主と太宰さんの番外編が見たいです。 (2017年2月25日 13時) (レス) id: 54de0e772b (このIDを非表示/違反報告)
紅月天音(プロフ) - あらりぶさん» ありがとうございます！不定期な更新ですみません…。もっと早くお話を届けられるように頑張ります！ (2017年1月28日 15時) (レス) id: 0e524395ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅月天音 | 作成日時：2017年1月17日 21時
