悪くは無い、こんな日も ページ4
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『雨……やまない…』
重く暑い黒雲が空を覆い ザァザァと降る雨は、Aの前にある窓ガラスを濡らしている。
時折吹く風も強く、幼いAには少々怖くも思えた。
『だざい、雨きらい…』
｢どうしてだい？｣
『お外でれないし…こわいから』
太宰の膝に乗せられつつ、少し俯く。
自然相手に何を言っても意味が無いのは分かっているが、けれど思わずには居られないのが子供というものである。
そうしている内にも雨は強くなり、風も勢いを増すばかり。
｢んー……じゃあ、てるてる坊主でも作ろうか。その後はおやつを食べてから本を読む、そしてお昼寝なんて如何だい？｣
『お仕事は…？』
｢夜やるさ｣
じとり、と疑いの眼差しを向けつつも
楽しそうな発案への好奇心は抑えきれない。
少し、うずうずとしてしまうA。
｢却説、やるかい？｣
『する…！』
｢そう来なくっちゃ｣
悪戯っぽい笑みを浮かべ、Aを抱きながら立ち上がる。
その日は迚充実したものだった。
雨だからこそ良かったのかもしれない。
先ず、てるてる坊主を作った。
太宰や中原、尾崎や芥川等…。
様々な人物を模したてるてる坊主達を。
それらを吊るしてから、おやつ。
2人きりの雨の日のお茶会だ。
紫陽花をイメージした鮮やかなゼリーは
葡萄やソーダの味が花開くように口の中で解け、花の形に切られた果物も可愛らしく気に入っていた。
食べることに満足した後は、一緒に絵本を読んだ。Aの好きな 人魚姫の絵本。
太宰は時折王子に対して文句を言っていたが、Aが『うるさい』と怒ると 少し不貞腐れながらも黙った。
そして本を読み終わると、少し疲れて眠なる時間。
幼いAならば当然の事だ。
真っ白なシーツにふかふかのお布団。
天蓋付きの可愛らしい
段々と意識が遠くなっていく。
そして十分も経たない内に、眠っていた。
｢おやすみ……私の愛おしい天使｣
そっと額に口付け、太宰は部屋を後にする。
静かに、扉は閉められた。
窓を打ち付ける雨も いつの間にか穏やかになっているのを、眠るAは知らない。
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紅月ミレー - まふ(元月瀬)さん» 太宰治様ですね(*^□^*) 了解です(*´∀`)♪ (2021年8月24日 18時) (携帯から) (
レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
まふ(元月瀬)(プロフ) - 追記しましたがお相手だざさまですー (2021年8月22日 22時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
紅月ミレー - まふ(元月瀬)さん» じゃあ、中也様が孤児の幼女主を拾い、その日以来すっかりシスコンで、デレメロのをお願いします(v^ー°) マフィア全員の癒しです、勿論探偵社もです(〃ω〃) (2021年1月23日 11時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
まふ(元月瀬)(プロフ) - 紅月ミレーさん» ありがとうございました♪紅月ミレーさんには初期からお世話になりました、ありがとうございます。作品はまだ決めた無いので絶対に作れるとは言いきれませんが、もしご案があるならお聞きしたいです♪ (2021年1月23日 10時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
紅月ミレー - まふ(元月瀬)さん» 黒太宰治様と夢主ちゃんの、二人きりの結婚式滅茶苦茶良かったです(〃ω〃) 最終回で寂しいですが、此れからも頑張って下さいね(o^−^o) あ、リク作品は有りですか(´・ω・`)? (2021年1月21日 21時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まふ | 作成日時：2020年6月30日 20時
