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六匹。 ページ8

志信サイド

「うわぁ…えげつな…」

私は昨日の場所へと来ていた。
二段階を使った時点で分かっては居たのだが人の身体に穴が開いているのは中々に迫力満点だ。

二段階は視認、意識したものを中心に空気の銃弾が全てを撃ち抜くのだ。
つまり何度も撃たれるわけだがそれで出来上がるものがグチャグチャ死体なのだ。

「犯人は現場に戻りたがるってか?」
「んぁ?」

上から聞こえた声に反応すれば其所には

「昨日のメェメェ君!!」
「っ誰だよメェメェ君って!俺は中原中也だっ!!!!!」
「丁度よかったよ羊君」
「中也ッ!!」

私は君に会いたかったんだ。

「どっちでも良いでしょ?君と話がしたかったんだ」

音楽プレーヤーを止めてイヤホンを取り立ち上がる。
その時にあるものを入れるのを忘れずに。

立ち上がる様子を見て降りて来てくれた。

「?眼鏡は…っつーか髪ぼっさぼさ…」
「眼鏡は戦闘時だけ。髪は…自分じゃ出来ないから」

正確にはやったことが無い…恐らく。
私は六年前からの記憶しかない。
ううん…在るんだけどそれより前は…

  『赤』
其れしかない
気付いたら立っていて、気付いたら動いていて、気付いたら喋っていて…
何もなかった。
ただ、自分のもつ“力„と“オプション„についてはよく知っていて使い方も分かっていた。

は、と気づく。私の様子が可笑しいことに気付いた彼が話をそらしてくれる。

「手前ぇは何で狼に居るんだ?」
「私は助けてもらったの。羊君こそ何で?」

一瞬反応したがもう突っ込まれない。

「俺は…受け入れてもらったんだ。」
「わぁ…スッゴい既視感」

思わず苦笑を洩らす。
彼も同じだったようでなんとも言えず頭をかいている。

「所でメェメェ君。君はいつからここに?」
「あ?…六年くらい前か…?」
「なら、知っているかな…」
「知ってることだったら答えるけどよ…」

彼の言わんとしている事が分かった。

「場所を移そうか」

お互いにこんなところを見られたら大変だ。
取り敢えず人の来なさそうな廃ビルに向かった。

七匹。→←五匹。



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harukifu - 面白いですね引き続き頑張ってください!! (2019年10月11日 16時) (レス) id: 15b506e526 (このIDを非表示/違反報告)
ぽえる(プロフ) - 弑逆ノ桜さん» なるほど!ありがとうございます!更新頑張ってください! (2019年9月28日 18時) (レス) id: 141cfc6e9f (このIDを非表示/違反報告)
弑逆ノ桜 - ぽえるさん» ありがとうございます!置物の意味はざっくり言うと忠誠心です。ですが、猫とは気紛れですよね?なので一時的に忠誠を誓う。そんな意味があります。裏話ですが置物は陶器製なのです。時が来たら粉々に砕け散り、敵に回る。そんな感じの意味もありますよ! (2019年9月28日 13時) (レス) id: 14722e0f86 (このIDを非表示/違反報告)
ぽえる(プロフ) - 猫の置物の意味を教えてもらえますか?とても面白いです! (2019年9月28日 13時) (レス) id: 141cfc6e9f (このIDを非表示/違反報告)
弑逆ノ桜 - 銀桜さん» あ、有り難いぃ……なけなしの四時間を注ぎ込みました!素直に嬉しい! (2019年9月8日 1時) (レス) id: 2401fbbebc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:弑逆ノ桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/homupe2019/  
作成日時:2019年5月6日 11時

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