初めましてのメェメェメェ。【文スト 青時代 中原中也】

十三匹。 ページ17

ノーサイド

中也の拳が蘭堂の顔面に入り地面に叩き付けられた。
それと同時に亜空間内でしか存在できない前首領はもがき出す。

「蘭堂さんの空間は消えれば当然あなたも消える」
「ぐ…ぉぉぉぉぉぉ!!!」
「けど…」

最後に振り下ろされた鎌を避けしたから拳を突き出す。
爆風で外れた包帯の内側からは鉄のギプスが出てきていた。

「一発くらい受け取ってよ。僕からのお礼をさ」
「うっわ…絶対顎外れてるでしょ…いったそう…」

ガチャン、と音をたてギプスが落ちた。

「手前ぇは手品師か…くそ太宰」
「あのね中也!何の意味もなくギプスなんて付けるわけ無いでしょ」

蘭堂さんのもとに二人は集まった。
神火はそんな様子を遠巻きに眺めて鎌にもたれ掛かっている。

「(聞かない方が良いよね…)」

そう考えて神火はいつも以上に耳栓を強くねじ込んだ。
――――――――――――
〜志信サイド〜

んー…何故こうなった?
私の目の前には包帯くんと羊くん。
そしてここは…

「まさか狼の本拠地に招かれるなんて!」
「歓迎はされてねえけどな」
「んー御免ね。止めさせるから…」

偲粋に止めさせるよう目線を送れば怪訝な顔をしながらも外へ出て止めさせてくれる。

「で?何が聞きたいの?」
「聞きたいのは手前ぇだろ」
「え?聞いていいの?」
「神火ちゃんには助けてもらったしね。何でも答えてあげよう!」
「何で手前ぇが太っ腹になってんだよ!!」

そのやり取りに苦笑しながらも質問する。

「ねえ、荒覇吐様はどこにいるの?」
「…」
「はぁ…言っちゃえば良いのに」
「羊くん?」
「…荒覇吐は…俺だ。」
「は?」

思わずすっとんきょうな声をあげる。

「え…ひ、羊くん…が?…荒…覇吐…さ…ま?!?!?!?!!」
「ｸｽｸｽｸｽｸｽ))wwwwwwww」
「ああ。」
「え?!えっ?うそん!!!!」
「きゃ、キャラが…wwどっか行ってるww」

大爆笑する包帯くんに後味悪そうな顔で頭をかく羊くん。

「え…あ…ちょ、一寸いい?」
「何だ?」
「確認させて」
「…どうやってだよ」
「大丈夫羊くんは座っているだけでいいから」
「…僕はここを退いた方が良さそうだね」

なにか察知した包帯くん。←

パーカーを脱いでタンクトップになる。

「っは?!」
「…」
「逃げないで」

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