1番遠くて1番近い人

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「文一くん今日、お父さんいつ帰ってくる？」





カバンを家に置くと俺の家に来た。





「さあな、わからへん」





まあ、お風呂入ってきて？と言われ、しぶしぶシャワーを浴びる。





お腹にいくつものアザが出来てる。





苦し、、、





息苦しさを感じてすぐに出ると、リビングに座って龍太が待っていた。





「今日、泊まらせて」





気まずくはなるけど、断るわけにもな。





「ええよ」





ありがと、ちょっと待っててと言われ龍太が出て行く。





家に一人になる。





静かやな。





15分ほどした時、またチャイムがなる。





「おじゃましまーす。親に言ってお風呂入ってきた」





髪も乾かさずに来たんかいな。





隣とはいえ外に出るのに。





幼さが残る行動に思わず微笑を浮かべてしまう。





「風邪ひくで？髪乾かしたるから洗面所おいで」
「そんなもんひかへんよ。俺基本的に元気やもん」
「いいからつべこべ言わない」





強引にドライヤーで髪を乾かす。





無言。





ドライヤーの音だけが響く。





「よし、乾いた」
「文一くん、なんかおにいみたい」
「そんなことないと思うけど…？」
「ほら、頼れるやん？」





頼れる……………？





そんなん言われたことないな。





龍太は俺のこと頼ってくれるんやな。





部屋行こ？と龍太が階段を上がる。





父親に龍太が泊まりに来ていることを置き手紙に書いて、あとから2階へ行く。

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