好きになっても良いですか？3（赤）

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重「...Aの為にも、もちろん自分のためにも

今すぐやらなあかん事があるんで



心配で仕方がないですけど、やるべき事をやります



Aも、Aが大事にしてる仕事も、俺の仕事も、今回のイベントも、どれも諦めたくないので」




品定めをするかのようにじーっと見られた後、携帯を掲げて「必ず報告しますね」と千夏さんは笑った






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千夏さんと別れてすぐマネージャーの車が到着した



マネ「遅くなってごめん、今日も向こうの事務所に連絡したけど全く取り合ってもらえないわ

...ほんとに行く？」



重「俺は行く」




記事が出てから、ドラマで一緒だった俳優さんから連絡があった

俺にしては珍しく連絡先を交換するくらい、気の合う少し年上の人


その人が言うには、雲雀さんは俺のファンで俺と付き合いたいから協力してほしいと他の共演者に言ってたらしい



結局誰も協力する人がいなくて、どんな手を使ってもこのチャンスを逃したくないと漏らしていて、もっと早く言うべきだったと謝られた




こんな、俺のせいで迷惑かけてたなんて知らんかった





このことを事務所に話して、ずっと雲雀さんと話をさせてほしいと交渉をしてるけど、全く聞いてもらえない



事務所の対応もこちらが否定をしてるのに対して、向こうは“プライベートは本人に任せている”と何故か否定しない



偶然俺のマンションに知り合いがいたとかなら仕方ないと思ってたけど、もし嵌められたなら絶対に許せへん




マネ「しげ、顔こわすぎ」




重「ん？あぁ、ごめん

なんか力入ってもうた」







Aが倒れて、イベントも近づいてる

はよ、なんとかせな...





とにかく行動するしかない


そう思って、直接雲雀さんの事務所へと向かった


マスコミに見つかったらまたあることないこと書かれると思う



でも、


リスクを負ってでも今動かなほんまにAを失う気がして


俺にはそっちの方がこわい








「不在にしておりますのでお取次できません」


事務所の受付では何度頼んでもその一点張り




マネ「では明日も来るのでお話できる時間を教えていただけますか」



「申し訳ありませんがお答えしかねます」




マネージャーが何度も頼み込んでくれるけど、全くあかん





重「ええよ、明日も明後日も明々後日も来ますんで」




じろじろ見られようが、追い返されようが構わへん



真実を聞くまで絶対に諦めへんからな

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