好きになっても良いですか？2（赤） (ページ27)

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ポスター用の撮影が終わり、パネル用の個人撮影が始まる

1番目は桐山さんで、2番目が大毅くんか...

皆さん休憩用のスペースでマジックをやったり携帯を触ったりお菓子を食べたりとゆっくり過ごしてくださってるみたい

「Aさーん！」

撮影を見に行こうとしたところで、小瀧さんが小走りで近づいてくる

「トイレに案内してもらえないっすか？
このスタジオよく分かってなくて」

『わかりました。こちらです。』

撮影が気になりつつも小瀧さんをお手洗いまでご案内することに

小「Aさんて何年目なんすか？」

『今6年目です』

小「長いんすね！
あ、お互いタメ口で話しません？」

『小瀧さんはタメ口で大丈夫ですよ』

小「えー！俺だけ！？

あ、じゃあ2人の時はタメ口で！

Aちゃんって呼ぶな！」

...2人の時なんて来るんだろうか
一緒にお仕事するし、仲良くなろうとしてくれてるのかな？

小「彼氏おんの？」

『いないですけど...』

急にプライベートな話で戸惑う

小「ほら、指輪してないし結婚はしてないとして、もしかしてフリーなんかなって

やっぱフリーなんや！」

『まぁ...』

小「LINE交換しよ」

『え？』

小「ほら、携帯出して！」

なんか...デジャブ？

大毅くんもLINE聞いてくれた時ちょっと強引だった

『会社携帯しか持ってないので、すみません。』

小「じゃあAちゃんのLINEのID打って」

はいっと小瀧さんから携帯を差し出される

『あの、お手洗い着きましたよ』

携帯を受け取らずにお手洗いの前で立ち止まる

すると、ちょっと考えてから無理やり私に携帯を押し付けた

「携帯持ってて！

あ、IDは登録しといてや？」

凄い勢いで小瀧さんはトイレに入ってしまった

『どうしよう...』

そういえば大毅くん、特に小瀧さんと藤井さんとは連絡先交換しないようにって前言ってた...

こういう事がよくあるからって事だったのかな？

押し付けられた携帯を眺める

「Aさん？」

名前を呼ばれ、声の方を見ると

『だい...重岡さん』

大毅くんが立っていた