好きになっても良いですか？（赤）

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歩きながら歌を歌ったり、ななちゃんはすっかりご機嫌





A先生に素直に連絡先交換してほしいって言うたら、交換してくれるやろうか




そもそも俺の事気付いてる？









汗が垂れてきて、首にかけてたタオルで拭くと、タオルからふわっと良い香りがする








あー、タオル返さな




タオルに手をかけた瞬間、ポケットの中で携帯が震える








「あっ」





俺の声に反応してA先生が足を止める








携帯を確認すると、小瀧から「あと15分くらいで着くー」とLINE








ここまでやな









しゃがんでななちゃんと目を合わせる



「ななちゃん、ここでバイバイや」



手を離すと、俯いてしまった








『ななちゃん、だいき先生にありがとうして』






A先生に促されると、顔を上げて「だいきせんせいありがとう！」と笑顔を向けてくれた




最後にタッチをして立ち上がる









「A先生もありがとう。サンドイッチ美味しかった」


『こちらこそ！子ども達と遊んでくれて本当にありがとうございました。

私も楽しかったです』









素直に楽しいと言ってもらえた事が嬉しい





ほんまにこれで最後？









携帯で時間を確認する




...もうちょっとだけ









「......本当は、きゅうりが嫌いな事知ってました？」


『え？』







俺が重岡大毅やって知ってくれてたのか


聞いてみたかった









『テレビで苦手だって言ってるの見たことがあって...』そう答えた彼女は少しバツが悪そうで

気をつかって俺が重岡大毅だと言う事、きゅうりが嫌いな事に気付かないフリをしてくれてたんやなぁと思ったら、やっぱちょっと嬉しい








いや、かなり？









「そっか...」



やっぱりここで終わりたくない。



また会いたい。









「タオル、洗って返します」





水遊びの時に借りたタオル

そのままでいいと彼女は言うけど、俺も食い下がる。







重岡「洗ったら返しにくるから。


だから...



連絡先、教えてください」









俺にしては頑張ったんちゃう？

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